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ケンブリッジ試験対策英語コース（FCE）に2016年1月から10週間参加

2016年1月から3月までケンブリッジ試験対策英語コース（FCE）を受講しました。他の時期であればコースは12週間なのですが、私は10週間でした。

とりとめのないクチコミにならないように「英語力の伸び」「立地環境」「授業内容」「クラスの雰囲気」「国籍の割合」「アクティビティ」「全体の満足度」の観点から個人的な体験や感想を記しますので、是非とも学校・コース選択の参考にしてください。

【英語力の伸び】
非常に大切なことなので、最初に述べておきますが10週間やそこらでは劇的な英語の伸びは難しいと考えてもらった方がいいです。やはり多くの日本人にとって英語の実力を伸ばすには多くの学習や時間が必要であり、現在の英語のレベルを遥かに向上させるには上記の期間では短すぎると私は考えています。

ではコースを受講することに意味はないのかという話になりますが、そういうことは決してありません。ケンブリッジのコースでは試験対策としてUse of English / Reading / Writing / Speaking / Listeningを満遍なく学習するので、日本人が苦手とする（とされている）アウトプット系のトレーニング（Writing / Speaking）もしっかり行うことができます。個人的な話にはなりますが、私はこれまでの英語学習で曖昧にしたまま覚えていた部分（たとえばsuch+名詞とsuch a+名詞の違いなど）を理解し、きちんと使い分けられるようになったのは大きな収穫でした。

ケンブリッジのFCEコースはTOEICで800点〜900点ぐらい取れている方であれば、授業についていくのは全く問題ないと思います。ただしこのレベルになると逆に英語のレベルを格段に向上させるのは難しくなってきます。もしFCEのコースを希望しているのであれば「自分が苦手としている英語の学習分野の向上」や「英語を使ってネイティブや他国の人とコミュニケーションを図る」といったような目標立てをした方が精神的にも学習のモチベーション的にも負担がかからないと思います。つまり授業そのものやクラスメイトとのコミュニケーションを楽しんだ方が、結果的には英語力全般の伸びにつながると私は感じました。

【立地環境】
良いです。パース駅から徒歩20分程度、パース中心部から徒歩15分程度で学校に行くことができます。パース市内にはCATという無料の巡回シャトルバスが走っており、これらを活用すれば歩かなくても移動は可能です。

学校の近くにはランチを購入することができるレストランも、パブもありますし、そもそもパース中心部に行くのに時間がかからないので不満を感じることは全くありませんでした。

また3月には学校近くに市の図書館がオープンしたので、学校周辺の学習環境も充実しています。パース駅から歩いていける州の図書館もあり、コースの後半はクラスメイトと毎日通っていました。

【授業内容】
午前の授業はUse of English / Reading / Writing、午後の授業はSpeaking / Listeningでした。先生はそれぞれ1人ずつで最初から最後まで同じ先生でした。テキストはコースの開始前に学校から購入します。1冊は授業用のテキストでもう1冊はテキスト付属のワークブックでした。また毎時間先生が学習内容に関連したプリントを持ってきます。プリントは最終的にクリアファイル3冊〜4冊ぐらいの分量になりますので、整理するのがとても大変でした。

日本の英語の授業となると、先生から生徒への一方的な指導に終始しがちですが、コースの授業はとても双方向的でした。具体的にいうと先生がどんどん話を振ってきます。クラスメイトもテーマについての意見を求めてきます。つまり能動的に授業に参加する姿勢と自分の考えを表現する能力が必要になってきます。

私は一般英語のコースを全く受けずに、日本から直でFCEのクラスに入ったのでコース開始当初は英語の聞き取りができない、自分の考えが表現できないで大変だったのと同時にかなり落ち込みました。とはいえ、1ヶ月もすると授業内容に慣れ、自分の意見も言えるようになりました。また日本の文法と暗記中心の英語教育の賜物か、文法と語彙に関しては他のクラスメイトと十分に渡り合うことができました。

FCEのコースに入れるぐらいの英語力のある人であれば、授業についていけるかどうかは単純に「慣れ」の部分もあります。また模擬テストで良い結果が出なくても、一生懸命学ぶ姿勢をアピールできれば、先生やクラスメイトが何かしらのアドバイスやサポートをしてくれます。そのためにも腐らず焦らず学習に取り組む我慢強さとわからないことがあれば積極的に質問する主体性が必要になると思います。

【クラスの雰囲気と国籍の割合】
クラスは私を含め17人でした。同時期に同じFCEの別クラスがありましたが、同程度の人数だったと思います。国籍はブラジル人、スイス人（フランス語圏とドイツ語圏）、台湾人、韓国人、コロンビア人、チェコ人、スペイン人、そして日本人と多国籍なクラスでした。恐らく人によっては日本人、もしくはアジア人だらけのクラスは避けたいと考えている方もいると思いますが、FCEのクラスに関しては心配する必要はないと思います。なぜならこのクラスはテストを受けて合格しないと受講自体ができないので、必然的に英語力が高い生徒、つまり西洋圏の生徒の割合が多くなるからです。

コースの開始当初は、正直打ち解けているという雰囲気ではありませんでした。FCEのクラスは試験合格という目標を中心にカリキュラムが組まれているため、一般英語のコースよりも学習内容がハードで、全体的にピリピリした緊張感があったからです。でも一般英語のコースと違い、10週間メンバーが変わらず、ひとつの目標に対して一丸となって頑張れるというのもFCEクラスの特徴でもありました。

結果からいうと、開始から2ヶ月も経った頃には私のクラスは大変仲良くなりました。やはりテストの合格という目標に向かって共に毎日勉強するという状況は、打ち解けるのに最も良い環境だったと思います。お昼を一緒に食べるのはもちろん、授業終わりにクラスメイトのフラットに併設しているパーティールームで遊んだり、パブに行ったり、韓国料理を食べに行ったり、海に行ったりと色んなことをしました。テストが近い時期にはクラスの何人かで図書館に行って勉強したりもしました。

この文章を打っている最中にも、今もパースに滞在しているクラスメイトはFacebookのグループチャットで遊びに行くやりとりをしているくらいなので、フレンドリーで良いクラスだったとつくづく感じています。

【アクティビティ】
アクティビティに関しては、他の学校との比較ができないので評価が難しいです。私個人が参加したアクティビティではサーフィンが特に印象深かったです。人によると思いますが、アクティビティを通して新たに友達ができるというのはなかなか難しいようには感じました。週に2〜3回は何かしらアクティビティがあるので、好奇心旺盛な方は何かしらトライしてみるといいと思います。

【全体の満足度】
今、日本に帰ってきてパースで過ごした10週間は充実した素晴らしい時間だったと改めて感じています。自分の英語力や周りとの人間関係に悩んだ時もありましたが、それらも含めて良い経験だったと思います。

私はホームステイでしたが、ホストマザーやその家族の人達も大変親切で普段の生活で苦労がなかったということも恵まれていました。また同じ家に住んでいたハウスメイトのスイス人の子を通して、クラス外にも友達ができたのも良かったです。何回か友達のシェアハウスにも遊びに行きましたが、ホームステイとは違う開放的な雰囲気があって楽しかったです。英語力に自信がある人であれば、他の国の人と寝食を共にするシェアハウスも良いと思います。

正直、自分の英語力が格段に伸びたとは思っていませんが、英語を使うことにとまどいやためらいが全くなくなったということが一番大きな成果だと思っています。実際、私はパースで10週間過ごした後、メルボルンのバックパッカーで1ヶ月ほど過ごしましたが、英語を使って新しく友達を作ることができるぐらいにまではなりました。英語に慣れるという意味ではどのコースを選択しても意義はあると思います。

行ってみるまでは不安も多いと思いますが（実際私もそうでした）いざ行動に起こすと不思議となんとかなるものです。もちろん、全てが全て上手くいく保証はできませんが、人と積極的に交わっていけば自然と友達もできるし、英語も上手になります。そのためにも日本にいる内に英語力、特にリスニング（話す力よりも聞く力の方が大切です）を徹底的に鍛えてから行くことをおすすめします。

スタッフよりコメント

帰国後、TOEIC940点を達成されたそうです！おめでとうございます！

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