アイエルエスシー(ブリスベン校)

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【体験談】バトントワリングが作ってくれた自分の居場所、そして「自分らしさ」〜ローカルチームへの参加〜

厚木 杏奈さん 2018年12月20日


2017年ワーキングホリデーでご渡航、その後学生ビザに切り替え専門学校にご通学をされた厚木杏奈さん(Ms Anna Atsuki)。

今回の体験談は、学校やブリスベンでの生活についてではなく、Annaさんが大好きなバトントワリングを通してのローカルクラブに加入されたことについてのお話です。

留学中、「オーストラリア人のお友達が欲しい!」「現地コミュニティに入りたい!」だけど、どうしたら良いか分からない・・・勇気がない・・・という方は実はとっても多い。

現地で「好きなこと」を通して現地コミュニティに挑戦してみたいと思っている方、ぜひお読み下さい!

オーストラリアでバトンを始めようと思ったきっかけ


中学のバトン部に入部しバトンに夢中になり、以降高校~大学まで部活で続けました。大会に出場するような活動ではなく、学校行事や学生公演、企業イベント出演等を主な活動としていたので、私個人のバトンスキルは中級レベルですが、「好き」という気持ちとご縁があり、社会人になってからも仕事の傍ら小学生バトンチームのアシスタントをしていました。

小学生の時に父親の転勤で海外に住んでおり、現地でダンスを習っていた経験から「言葉が出来なくても踊りは人を繋げる」という事を身をもって経験していました。

言葉も文化も人種も超えてダンスやバトンが出来るチームを作りたいと考えていたので、オーストラリアにどんなバトン団体があって、どのような活動をしているのかが気になり渡豪前にインターネットで色々調べました。


バトンチームの探し方(検索方法)は少しストーカーに・・


オーストラリアでは、バトンはまだまだマイナースポーツです。まずはインターネットで“Australia Baton twirling”と検索をして、協会ウェブサイトを見つけましたが私の必要としていたシドニーのチームの連絡先等は書いてありませんでした。

そこでFacebook、Instagramで再度検索。オーストラリアバトン協会の公式Instagramの投稿にいいね!をしているアカウントをストーカーのように一つずつ見ていくと、いくつかのシドニーのチームの公式アカウント(練習場所の位置情報付き)を発見。

Facebookでチーム名を検索してメッセンジャーで、私は日本人でバトンをやってきた事、そして練習を見学をさせてもらえないかというメッセージを送信。怪しまれないようにプロフィール画像を私がバトンをやっている写真設定にもしました。

結果、すぐに返信が来て、チームの見学に行けることに。渡豪3日目、まだ携帯も契約していない中電車を乗り継いで練習場所の小学校にドキドキしてたどり着いた時、日本と同じように小さな女の子がバトンを背負って体育館に入っていくのを見て、「日本と同じだ」とどこか安心したのを思い出します。

見学では日本のバトンと同じ事、そして違う事それぞれ沢山の事を発見してとても興味深く、楽しい時間を過ごしました。日本のバトンレベルは世界で一番なので、オーストラリア人トワラー達も日本人トワラーの私をとても興味をもって温かく迎え入れてくれました。


そして、ブリスベンに住むという話をするとそこのチームの先生がブリスベンのチームを紹介してくれ、ブリスベンに引っ越してから連絡。ふたを開けてみるとブリスベンではなくサンシャインコーストのチームでしたが、初回から大変温かく受け入れて頂き、通える範囲でブリスベンから通うことになりました。

コーチングスタッフとしてのチームでの関わり


(↑地元のテレビ局でチームを紹介してもらう機会があり、Annaさんもインタビューを受けていました)

コーチングスタッフとして、Prep(小学校準備コース)~高校生のメンバーへの通常練習での指導の他、大会参加メンバークラスではソロやチームの振付を作らせてもらいました。

州大会・全国大会では引率だけでなく、日本にはない”March Past”という団体部門にチームの一員として参加させてもらい、とても貴重な経験が出来ました。



現地チームに参加して感じた、日本とオーストラリアの違い


チームにもよるとは思いますが、私が見た中ではオーストラリアのバトンはとてもリラックスして、相手の良い点をとにかく褒めて伸ばすという印象を受けました。

うまくいかなくても、出来た事をとにかく褒めて、練習すれば次はもっとうまくいくという指導の仕方がオーストラリア流なのかと思いました。

大会では緊張感が張り詰めている日本の大会とは違い、選手達もフロアーで寝そべって待機していたり、審査員も音楽にノリノリで拍手しながらジャッジをしているし、保護者の人達もとても楽しんでいる様子が印象的でした。


帰宅の電車は毎回反省会・・・


バトンの技術的な指導はお互いに見て真似をすればいいので大きな問題はありませんでしたが、子供たちの生活面の指導や練習に対する取り組み方に関しては考える事も多かったです。

子供の会話はスピードが速いし、子供同士のコミュニケーションも発展途上です。子供達の会話の中でちょっとした一言がキツい言い方になってしまって、お友達を傷つけてしまったようで、私が前を向いて振付を教えていて、ふと振り返ると何かを隣の子に指摘された子が泣いていた事もありました。

そんな時、何があったのかを本人達に聞いて解決を試みるのですが、傷つけてしまった言葉の重みが汲み取り切れなかったり、異なる文化で育つ彼女達にどのような注意をするべきなのかをその場で判断するのは難しく、歯がゆい事もありました。

毎回練習後、サンシャインコーストからの帰りの電車で今日の自分の対応は良かったのか、もっと違うアプローチの仕方があったんじゃないかと、一人反省会をしていました。

しかし、おかげで私の子供と接する中での引き出しは増えたと思います。

「自分らしさ」が出せるバトントワリング


慣れない海外生活の中でバトンをすることによって「自分らしさ」が出せて、それを皆が受け入れてくれる部分にはとても救われました。

正直、当初は渡豪の本来の目的であった学校での資格取得が学校のミスで予定通りに進んでいなかったり、ハッピーではない事が続いていました。

でもバトンで体育館に行けばみんなが笑顔で迎えてくれて、オーストラリア生活の中でバトンはとても良い気分転換になっていたと思います。正直バトンがなかったら途中でオーストラリア生活が嫌になって、学校を修了しないで日本に帰っていたかもしれません(笑)。


私の居場所があって帰る場所


「嬉しかった事」と聞かれて、「すべてが嬉しかった」と思うくらい、バトンに関われた時間そのものが幸せな時間だったと今振り返って思います。

具体的には、私が日本に一時帰国した時にディレクターの先生が私にSNSで”We miss you. Come HOME”と呼び掛けてくれ、そこに私の居場所があって帰る場所があると実感させてくれた時。

最後の発表会で、私に内緒で私が今までチームで作った振り付けを繋ぎ合わせて、メンバー達がMiss.Annaに捧げる曲ですと披露してくれた時等が挙げられます。

常にチームのメンバーにも、先生にも、保護者にもすごく良くしてもらったという実感がありました。オーストラリアでバトンに携わったことで、自分の居場所ができ、自分らしくあれる場所が見つかったのは本当に恵まれていた事だと思っています。


現地でコミュニティに入りたいなって思っている人へのメッセージ


とにかくレベルに関係なく、「自分の好きな事」を思い出して、そのコミュニティをオーストラリアで探してみることをおすすめします。

日本人の国民性として、「自分は英語が苦手だがら」「そんなすごく出来るわけじゃないから」と謙遜してしまうのはわかります。

でも、勇気を出して踏み出せばオージー文化の「みんな仲間」という温かい雰囲気で受け入れてくれると思います。

私はローカルのコミュニティに入ることができた事で、沢山の人と出会う事が出来、オーストラリアでの体験がオンリーワンのかけがえのないものになりました。是非勇気を出して踏み出してみて下さい!!!!

スタッフより


Annaさんの「バトンが好き」という気持ち伝わりましたでしょうか?オーストラリア留学中、あなたの何かが「好き」という気持ち大切に、色々なことに挑戦していただきたいと思います!

どうやって地元クラブを検索する?も、ぜひご参考にして下さい!(地元スポーツチームの探し方の紹介をしています)

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