ケンブリッジ英語検定試験とは?
この記事では、私が実際にメルボルンの語学学校でケンブリッジ英語検定試験コースで勉強・合格した経験と、同コースで頑張る学生さんたちの声を元にケンブリッジ英語検定について詳しく解説していきます。
ケンブリッジ英語検定は、世界で最も知名度の高い、国際的な英語力資格試験です。ケンブリッジ大学が運営するケンブリッジ英語検定機構によって開発され、世界160カ国以上で受験されています。
ケンブリッジ大学のあるイギリスだけでなく、ヨーロッパ諸国では英語試験の中でも1番の信用度と認知度を誇っています。
取得後様々な国で英語力の証明をすることができる生涯資格で、初級から最上級まで5つのレベルがあります。
ケンブリッジ英語検定取得の5つの魅力
①資格は生涯有効
ケンブリッジ英語検定はスコアの有効期限がないため、一度取得すれば生涯にわたってその成果を保持、証明することができます。
②実際使える英語を身につける
ケンブリッジ英語検定は、知識やテクニックだけでは合格できる資格ではなく、「実際に英語を使いこなせるか」が合否を分ける大きなポイントになります。
また他の多くの英語力試験とは異なり、学術的なトピックではなく、実生活が舞台となる問題設定となっています。そのため学んだ内容を即座に日常生活で使っていくことができます。
③就職、進学に役立つ
ケンブリッジ検定試験は多くの国の教育機関や企業に認められている英語力証明です。
就職活動では世界基準での英語力を証明することができるため、英語を使う職場への就職活動に有効です。またオーストラリアをはじめとする海外留学の際にも英語力証明として使用することができます。
※ただし専門学校や大学・大学院入学のためにケンブリッジ英検資格を利用する場合は、志望する教育機関により有効期限が設けられていることもあります。
④英語5技能をみっちり学べる
ケンブリッジ英語検定はコミュニケーションはもちろんですが、英語5技能を全て深く学びます。宿題は一般英語コースよりはるかに多く、勉強量も膨大になりますが、その分、内容の濃い授業を日々こなすことで、効果的・効率的に英語力を伸ばすことができます。
⑤経験豊富な先生、意識の高い学生と一緒に学ぶ
語学学校のどの先生でもケンブリッジコースを教えられるわけではありません。ケンブリッジ試験の対策、知識のある経験豊かな先生が、ケンブリッジ検定対策コースを受け持つ傾向にあります。ケンブリッジ検定対策コースのみ専任する先生は、教え方が上手で合格実績を作れる先生です。
ケンブリッジコースは本気で英語を伸ばしたい学生が受講する傾向にあるため、目的意識をしっかりと持つモチベーションの高いクラスメートと一緒に切磋琢磨して学ぶことができます。
合格するには…学校選びがとても大事!
せっかく頑張るなら合格したい!それはもちろんですよね。合格するには自分の努力も大事ですが、語学学校選びもとても大切です。
「合格」を目標とした時の学校選びのポイントをご紹介します。
①定期的にコース開講している
希望のレベルのケンブリッジ検定試験コースを定期的にきちんと開講している学校を選びましょう。
コース開講予定であっても、受講したい学生が少ない場合、開講をキャンセルする学校もあります。受講生が最も多いFCEコースを開講しないことがある学校は特に要注意です。
②合格実績が良い
試験の合格実績のある学校を選ぶ方が良いです。
合格実績の高い学校は、試験対策のノウハウをしっかり熟知していたり、先生の教え方が上手で、カリキュラムの質が高いです。合格に向け適切なサポートを受けながら勉強できる環境を選びましょう。
③Closed Classがある
同じケンブリッジ検定対策コースでも、「クローズドクラス」と「オープンクラス」の2種類あり、学校により異なります。
クローズドクラスは試験日に合わせ、開講日と週数が決まっています。コース期間中は最初から最後まで、同じクラスメイトたちと、試験に向けずっと一緒に勉強をしていきます。
一方オープンクラスは、一般英語コースのように毎週月曜日入学、金曜日に卒業が可能なため、クラスメイトに変動があります。試験合格を目標としている学生はもちろんですが、試験は関係なく単に英語力のブラッシュアップとして参加している学生など様々です。試験合格に向けてのモチベーションの統一感に欠けることがあります。
④本試験受験は義務か、任意か
コース後の本試験の受験を、義務としている学校と、任意としている学校があります。任意の学校でも、多くの学生さんが受験する学校もあれば、3割程度しか受験しない、という学校もあります。本気で合格したい場合は受験を「義務」としている学校がおすすめです。
ケンブリッジ検定対策を最大限に活かす 「Closed Class」
クローズドクラスはコース期間中クラスメイトが固定となるため、同じ「試験合格」という目標に向かってクラス全員が一丸となります。
・クラスのモチベーションが高く保たれる
・効率的に勉強できる
担任の先生が、学生の英語力向上の進捗を細かく把握できるため、適切なアドバイスを受け、効率的に勉強することができる。
・スピーキングテストのパートナーが事前に知れる
本試験の際のスピーキングテストのパートナーを事前に知ることができるので、練習と対策がたっぷりできる。
実際にClosed Classを体験して…
クラス全員同じメンバーで合格という目標に向かって進むのは思っていた以上に大きな力がありました。簡単な試験ではないため、お互い励ましながら、支え合いながら勉強をしていくことができて、本当に助けられました。勉強に気乗りしない時、スコアが思うように伸びず凹んでいる時に、頑張る姿を見せてくれたり、一緒に勉強しよう!自習しに図書館に行こう!って言ってくれるクラスメイトたち。あなたならできるよと具体的なアドバイスとともにサポートし続けてくれた先生。そんな仲間たちがいてくれたからこそ頑張れたし合格できたなと今でも思います。
当時スピーキングに一番苦手意識があったので、事前にパートナーが知れたのは本当にありがたかったです。パートナーとたくさん英語で話し、困った時はこうしよう、などとあれこれ対策でき、本試験も一緒に頑張ってきたみんなと受験ができたため、緊張も随分和らいだ良いコンディションで試験に望めました。
ケンブリッジ英語検定、5つのレベル
ケンブリッジ英語検定は、以下の5レベルに分かれています。
初級から最上級レベルまであり、自分の英語力に合った試験を受験することができます。
どのレベルを目指していくか考えてみましょう。
また、各学校で開講コースレベルが異なりますので、目指したいレベルの試験対策コースを開講している学校を選びましょう。
レベル | 検定試験 | 英語力と職業例 |
最上級 | C2 Proficiency (CPE) | ネイティブレベルで英語を使いこなせる。どんな仕事でもこなせる。自然に、流暢かつ正確に自己表現ができる。 通訳翻訳者、国際弁護士、研究者、ジャーナリスト |
上級 | C1 Advanced (CAE) | 言葉に詰まることなく、自然に自己表現ができる。仕事で英語を駆使できる。 英語圏の多くの大学で、IELTSと並び入学時に必要な英語力証明として認められている。 外資企業の営業、マーケティング担当、英語教師 |
中上級 | B2 First (FCE) | 母語話者と緊張せずにやり取りができるくらいの流暢さがあり、幅広いテーマについて詳しい文章を書くことができる。 ホテルフロントスタッフ、カスタマーサポート、観光ガイド |
初中級 | B1 Preliminary (PET) | 簡単な日常会話に参加できる。まだ英語を駆使して仕事をすることはできない。 クリーナー、キッチンスタッフ |
初級 | A2 Key (KET) | PET(初中級)の半分ほどの英語力にあたる。日常生活で必要な最も基礎的な英語力レベル。簡単なフレーズが理解でき、自己紹介ができる。 英語での仕事は難しい |
TOEICやIELTSでどのぐらいのレベルなのか?
TOEIC
読む・聞く・文法を全てマークシートで解答するのTOEICと、読む・聞く・書く・話す・文法をきっちりテストするケンブリッジ英検とは、試験の内容があまりにも違いすぎて比較できません。ネットで見つけられる「ケンブリッジFCEレベルはTOEIC○点」という記事の内容にも差がありすぎ、あまり参考になりません。
IELTS
一概に比較は難しいですが、目安としては下記となります。
C2 Proficiency (CPE) =IELTS8.0〜9.0
C1 Advanced(CAE) =IELTS6.0〜7.5
B2 First(FCE) =IELTS5.5〜6.0
B1 Preliminary (PET) =IELTS4.5〜5.0
A2 Key(KET) =IELTS2.5〜4.0
ケンブリッジ英語検定試験内容
日本人でもっとも受講者の多い2つのレベルでの試験内容を紹介します。
C1 Advanced(CAE)レベル | Reading & Use of English 1時間30分
8パート/56問高度な読解力が要求される。新聞・雑誌・本の読み取り。穴埋めや、言い換え問題、本文中の空欄に正しい文章を当てはめる問題など。速読力も求められる。 |
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Writing 1時間30分 2パート問題文のポイントに基づき220-260字のエッセイ、主張をサポートする根拠の説明 レポート、提案書、手紙などからひとつ選び、220-260字のライティング | |
Listening 40分
4パート/30問。モノローグ、スピーチ、インタビュー、討論などの聞き取り。 | |
Speaking 4パート。約15分
受験者2人と試験官2人で行われる。写真をもとにディスカッション、意見を述べ、深い議論を行う | |
B2 First(FCE)レベル | Reading & Use of English 1時間15分
7パート/52問新聞・雑誌・本(フィクション・ノンフィクション)の読み取り。穴埋め(ボキャブラリー)や、言い換え問題、本文中の空欄に正しい文章を当てはめる問題など。 |
Writing 1時間20分 2パート与えられたアイディアと自分のアイディアをもとに140-190字のエッセイ 記事、レポート、手紙などから1つ選んで140-190字のライティング | |
Listening 40分
4パート/30問日常生活に基づいたシチュエーションでの電話での会話、ニュース、講義などの聞き取り。 | |
Speaking 約14分
4パート他の受験者1人と、2人の試験官と対面して行われる。自己紹介、写真をもとに意見を述べるなど |
試験結果と合否
ケンブリッジ英語検定の結果は、TOEICのような点数制ではなく、合否での結果となります。 この点が他の英語検定と決定的に違う点、また難しいと言われる点です。
テスト結果の評価は4段階あり、上からGradeA、B、Cが合格、そしてそれ以下が不合格となります。
ケンブリッジコースに入るには
一般英語コースとは違い、ケンブリッジ検定試験コースに参加するには英語力基準が設けられています。希望する語学学校の英語力テストを受験して、コースに入れるか査定を受けてみましょう。
コースに入る英語力がすでにある場合は直接入学ができますが、まだ足りていない場合は一般英語コースで英語力を上げ、その後ケンブリッジコースに入ります。テストを受けるとその際どのくらいの週数が必要なのかを確認することができるので、ベストな渡航のタイミングやスタディプランを考えることができます。
もしまだ英語力に自信のない場合は、最初に一般英語コースを受講することをおすすめします!
ケンブリッジコースから直接スタートしてしまった私の体験
まだ英語で英語を学ぶということに全く慣れていないまま、「なんとかなるだろう」と一般英語コースを経ずケンブリッジコースに入ってしまった私。コース開始後は先生の英語を聞くこと、クラスメイトが話すことを聞くのに必死でした。その中でライティングの勉強などもがっつりやっていくのでてんてこまいに。そして毎日出る宿題…一般英語コースで準備期間を設けてからケンブリッジコースに参加できていたらもう少し心にも英語力にも余裕があっただろうなと強く思います。
ケンブリッジコース入学には、自分の英語力を冷静に判断し、無理なく計画を立てることが大切です。
目指すならどのレベル?
就職の際など、最低限「仕事で使う英語力を身につけている」と判断されるのは、B2 First (FCE)レベルです。
英会話に自信を持ちたい、日常会話が話せるようになりたい、現地でのアルバイトの選択肢を広げたいという場合はまずB2 Firstを目指しましょう。
将来海外で働きたい、外資系企業で働きたい等高い英語力が必要という方はC1 Advanced(CAE)を目指しましょう。
オーストラリアの語学学校にはケンブリッジCAE取得を目的としたヨーロッパの学生が多くいますが、彼らは自国に戻った後の就職活動の際の英語力証明としてCAEを取りに来ています。
本気で合格を目指すならこの学校!
ケンブリッジ英語検定に合格するための試験対策コースがオーストラリアの語学学校では広く開講されています。下記は合格率も良く、学習環境やサポート面でフィードバックが良くおすすめの学校です。
インパクト・イングリッシュカレッジ(メルボルン) |
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全豪で一番母国語禁止制度が厳しいインパクトは、20年以上前からケンブリッジコースを開講しており、教育の質、合格率、フィードバックに定評があります。 B1 Preliminary〜C1 Advancedレベルまで毎回開講されており、2名の担任制を採用しており、それぞれの先生から試験合格に向けて学べます。コース中は勉強量が多く大変でしたが、それだけ英語力の伸びを実感できます。 また校舎は本試験の試験会場となっているため、いつものキャンパスでリラックスした状態でテストを受けることができるのも安心です。 |
インパクト・イングリッシュカレッジ(ブリスベン) |
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初めての留学でも安心して通学できる環境。全豪で一番母国語禁止制度が徹底されている語学学校なので、モチベーションの高い学生たちと英語漬けで勉強できます。勉強面、生活でのサポートが充実している学校です。ケンブリッジコースはB2 FirstコースとC1 Advancedコースを開講しています。厳しく指導してくれることでも有名。近くに州立図書館もあり、勉強に集中できる環境です。 |
ラングポーツ(ブリスベン) |
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B1 FCE、CAE、CPEレベルを開講。クローズドクラスとオープンクラス(Cambridge Flexi)のどちらも開講があります。 一般英語(UFO)コース参加中も選択授業でケンブリッジ対策を選択することができます。 ※英語力によって参加できる選択授業は異なります |
レクシスイングリッシュ(ヌーサ) |
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レクシスのケンブリッジ検定試験コースが強い理由は、先生の室の高さにあります。ケンブリッジの試験監督も務める先生が、担当講師へ定期的に教授法の勉強会もしており、最新の試験トレンドや変更点に基づいた最新の対策を提供しています。 またケンブリッジコースの学生は試験4週間前より週5時間の特別試験サポートを受けることができます。英語力の高いヨーロッパの学生さんが多いのも特徴です。FCE、CAE、CPEレベルまで開講しています。 |
上記の語学学校は、過去の学生からのフィードバックが良い学校です。ケンブリッジ検定対策を目指す上でオススメできる語学学校です。ご検討中の方は、ぜひご参考ください。
上記以外の各都市でもおすすめの語学学校はありますので、是非気になる方はお問い合わせください。
最後に
12週間のコースでしたが、コース開始前、開始後で自分でも身を持って感じるほど英語力をグッとあげることができました。
コース中は下記のブログでもお伝えしている通り、授業もインテンスだったし、課題が多く勉強漬けの毎日を送っていましたが、頼りになる先生たち、そしてモチベーションの高い学生さんと一緒に頑張り切ることができました。
簡単な試験では全くないので、合格できた時には本当に嬉しかったですし、自信にもなりました。
オーストラリアの現地生活では、英語力はあればあるだけ自分の可能性や縁を広げてくれます。是非自分の英語力に自信を持ってたくさんのことに挑戦できるよう、ケンブリッジ英語検定コースにチャレンジしてみませんか?
英語漬けになった私のケンブリッジコースでの奮闘記も是非読んでみてください。
ケンブリッジ検定を目指す上で、留学プランの作成は重要です。お悩みの方はぜひお問合せください!