【体験談】大学2年を終えメルボルンへ。ケンブリッジ英検合格までの本気の9ヶ月休学留学〜インパクト・イングリッシュ・カレッジ〜

武田 厳太さん 2024年2月29日


2023年4月からメルボルンにあるインパクト・イングリッシュ・カレッジに9ヶ月留学された武田さん。

最初は20週間だけの休学留学でしたが、インパクトに就学後、「ケンブリッジ英検(FCEレベル)を習得する!」という新たな目標を掲げて、留学を延長しました。

通常大学3年生中に休学される方が多い中で、なぜ2年生終了後に留学をしたのか、そして学校生活や留学生活について武田さんに詳しく聞いてみました。

留学をしようと思ったきっかけは?

留学に対しての憧れはずっとありました。大学生活の一環として海外での経験を積みたいと思い、2年生を修了したタイミングで4月から休学して渡航しました。

幼少期から10年間、家族と共に中国に滞在した経験があり、小学生と中学生の時は学校でも外国人の先生がいて数学や化学を英語で習っていたので英語に触れる機会がたくさんありました。日本に帰国してからは英語を使う機会が減り、そのことが逆に英語力向上への意欲を高めました。

通常、留学は3年生の間に行う人が多いと思いますが、2年生が終わる時期はちょうど大学生活の真ん中で折り返し地点でもあるので、これからの大学生活をより充実させる為に何ができるかを改めて考えるためにも、いいタイミングだと思いました。

なぜメルボルンを留学先に選んだのですか?

最初は、カナダやニュージーランドも留学先の候補に挙げていましたが、以前にカナダで短期留学した経験があったため、新たな経験を求めて別の国を選ぶことにしました。その中で、中国滞在時代に知り合った友人がメルボルンに住んでおり、彼と連絡を取り始めました。

彼は高校生からオーストラリアに来ていて、現在はメルボルンで大学生をしているので、彼を通じて多くの人との交流が見込めると考え、メルボルンを留学先として選びました。

シドニーとも迷いましたが、メルボルンの方が比較的穏やかな雰囲気であり、住みやすい都市ランキングでも高く評価されていることから、直感的にシドニーよりもメルボルンを選択しました。

実際留学してみてメルボルンはどんな印象でしたか?

グローバルで多様な印象を受けました。オーストラリアは移民の国というイメージがありますが、メルボルンはその象徴的な都市です。様々な人々との出会いがあり、異なる価値観や考え方に触れることで客観的な視点を得ることができました。

東京だと、都内のあちこちに色々な楽しめる場所がありますが、ビクトリア州は娯楽が市内中心に比較的まとまって集まっていて、逆に市内から出た郊外は、定住する人にとって住みやすい環境になっているな、と感じました。

パッケンハム(Pakenham)という地名の郊外によく遊びに行ったのですが、住宅が連なり、車での移動が主流です。

静かで落ち着いた場所から、賑やかな場所まで、訪れる場所によって様々な特徴がある面白い街だなと思います。

インパクトを選んだ理由を教えてください!

理由はいくつかありますが、英語力を限られた期間内で集中して伸ばすという目標を掲げた時に、候補にあがった学校でした。その後自分でもネットで検索をしたら、”母国語禁止制度”についての情報がいっぱいでてきて、いいルールだなと思いました。

インパクトでは日本人の友達とも英語で会話を行うことになります。学校では誰とでもずっと英語で話しているので、学校外で日本人の友達と2人きりになったとしても自然に英語を使うことが習慣化されています。

この制度のおかげで、日常生活も英語でのコミュニケーションがスムーズに行われるようになり、日々の生活にポジティブな影響を与えています。

コース選びはどうしましたか?

中国での教育経験や大学時代の塾講師経験から、英語は得意でしたが、日本に帰国してからはあまり使う機会がなかったので、特にスピーキング力を伸ばしたいと考えていました。

最初は一般英語コース20週間を考えていましたが、プラン組みをするにあたり受けたレベルチェックテストで、エクストリーム・イングリッシュ・コースに参加できることがわかったので、一般英語コースエクストリーム・イングリッシュ・コースのセットで20週間で申し込みました。最初は半年のみの休学留学の予定でしたが、メルボルンとインパクトが気に入ったのもあって、最終的にはケンブリッジ試験対策英語コース(FCE)まで受講することを決意し、延長したので、合計9ヶ月の留学をすることになりました。

インパクトってどんな学校ですか?


先生やスタッフ、そして学生も含めて、みんな明るくて優しく、フレンドリーな雰囲気が学校内外に広がっています。学校外でもみんなでよく出かけるので友達が作りやすい環境にあります。

新しくクラスに加わっても、クラスメートが積極的に声をかけてくれるため、友達になるチャンスがたくさんあります。また、授業中も質問しやすい雰囲気があり、自分からも質問するのに抵抗がありません。授業中に自発的にみんな質問をするので、他の学生の質問からも学ぶことができ、とても良い学習環境だと感じます。

それぞれのコースについて



一般英語コース-General English

開始時は中級クラスに入っていました。その時のクラスの先生の一人が音楽が趣味で大学も法学部と自分の環境とよく似ていたので、いつも趣味の話などで会話が盛り上がりました。英語を勉強する最初のコースとしてはとてもいいと思います。

このコースでは主にスピーキングが中心で、スピーキングに役立つ文法や表現も学びます。授業は教科書のテーマに沿って行われることもありますが、先生がテーマを提供してグループディスカッションやペアワークを行うことも多いです。

最初は会話の際にどのような表現を使えば良いかわからなかったのですが、先生が意見を色々くれたおかげで、先生の話し方や表現を参考にしながら自分のスキルを向上させることができました。先生も学生が真似しやすい表現を使って話してくれていたので、日々学ぶことが多かったです。また、ライティングも週に1回エッセーを書いて提出し、先生からフィードバックを受けることができます。

エクストリーム・イングリッシュ-Extreme English(エクセルレベル)

一般英語コースとは異なり、エクストリーム・イングリッシュでは文法の学習がしっかりと行われます。

次にFCEクラスに行くクラスメイトが多いので、FCE試験対策も含まれています。一般英語コースが英語に慣れる&うまく話すようになるためのコースなのに対して、このクラスは4技能をバランスよく勉強し、学習意欲を高めることを重視したコースです。

個人的には受講した3つのクラスのなかで一番のお気に入りです。10週間のクローズドコースなので、クラスメイトも一緒に始まり一緒に終わるため、とても仲良くなるし、学習しやすい環境でした。

遅刻には厳しく、宿題も多くあります。週末にはライティングや追加の課題があり、平日にはリーディングやプリントなどの宿題があります。また、必須の課題以外にもオプションの課題があり、さらに学びたい人は追加で勉強ができます。

先生がコース開始時にどのスキルが苦手か聞いてくれて、私を含めてライティングが多かったので、ライティングには授業内で結構力を入れてくれたかと思います。

木曜日と金曜日にはパラグラフやエッセイのライティングに焦点を当てたワークショップがあります。ここではエッセー、レポート、メールなどのライティングに必要なスキルを学びます。ワークショップでは、トピックセンテンスやパラグラフの構造を復習し、長文の計画や構成、書き方を学びます。

ワークショップでは最初に冊子が配布され、その中には今回のテーマに関する表現や例文があります。2日間で文章の構成方法を学び、週末には自主的にエッセーを書き、月曜日に提出します。先生が添削して返してくれるため、自己評価を行うことができます。


ケンブリッジ試験対策英語コース(FCE)-Cambridge B2 First (FCE)

授業内容としてはエクセルクラスの延長線のようなクラスです。同じ目標を持つクラスメイトが多く集まっているため、仲間意識が強く、助け合いました。

エクセルクラスからFCE試験を目指す学生が多いため、クラスが重複しないように学校側が配慮してくれたようで、エクセルクラスの時のクラスメイトはバランスよく分かれていました。

このクラスはケンブリッジFCE試験にフォーカスしており、効率的で無駄なく学習が行われます。テストでは必要な5つのスキルをバランスよく学びましたが、より深い理解が得られたと感じました。

私のクラスではリーディングが苦手な人が多く、先生がリーディングに力を入れて教えてくれました。例えば、文をしっかり読んでから解く方法や、読まずに質問に焦点を絞る方法など、様々な解き方を学び、自分にどれがあっているか試して合っている方法で進めることができます。 

スピーキングのテストでは事前にペアが決まり、授業前によく練習を行いましたが、この練習を通じて仲間との絆が深まりました。先生がバランスよく他国籍のペアを組んでくれるので、英語での会話ができるだけでなく、授業外でも深い話ができるようになりました。

先生は2人体制で、月曜日から水曜日の先生は厳しい面もありましたが、現状をしっかり説明し、励ましてくれる素晴らしい先生でした。

また、Whatsappというチャットアプリでクラスメイトと先生でグループを作り、そこで授業時間外に質問に答えたり、授業中に補足説明を行ったりするなど、学生想いの先生でした。

アンケートを取り、クラスメイトが苦手と感じる部分を把握し、それに応じたプリントや課題を提供してくれるなど、個々に合わせたサポートが行われました。成績が不安定だった時期もありましたが、先生やクラスメートの支えのおかげで乗り越えることができました!

ケンブリッジ英検の結果は?

このコースの終わりにスピーキングと筆記のテストがインパクト内で行われます。模擬テストなども学校内ですべて行われるので、比較的緊張せずに臨むことが出来ました。結果はコースが終了してしばらくしてから届きますが、合格していました!!

アルバイトはやっていましたか?

エクセルクラスの時から半年ほど、Uber Eatsのバイトをしていました。WEBから応募し、必要な書類(無犯罪証明など)を提出すれば簡単に登録できます。週に60ドルで電動自転車を借りて、そこから始めました。

ピーク時間や雨の日を狙えば、生活費はある程度カバーできると思います。最高で1日4時間ほど働き、多いときで1日140ドル(約1万4千円)ほど稼げることもありますが、私の場合は学業優先なので、空き時間を使って効率よくアルバイトするという意味では働きやすかったです。

注文してくれる人はローカルの人が多いので、コミュニケーションをとるのも面白いです。市内近郊のサウスヤラ、セントキルダ、リッチモンド、サウスバンクあたりでデリバリーをしましたが、普段行かない場所を発見したり、働きながらきれいな夕日を見たり、ちょっとしたお出かけ気分を味わえる感じで、気分転換にも良かったですし、気軽に始められます。

友達作りのコツを教えてください!

積極的に話しかけることが大事だと思います。学校ではチャンスがたくさんありますし、相手から話しかけてくれることもあるので、無理に意識する必要はないと思います。私の経験では、インパクトで孤立している人は見たことがありません!

また、趣味を通じて友達を作ることも多いです。自分の趣味を活かしたり、人と話すときには趣味について伝えると、そこから会話が広がることがよくあります。

留学中に英語力が伸びたと感じた瞬間は?

留学から半年ほど経った頃、銀行のインターネットバンキングの情報がどこからか漏れてしまい、数千ドルのお金が詐欺サイトから引き落とされていることが発覚しました。

この件で毎日のように銀行とのやり取りを電話で行う必要がありました。問題なく銀行の担当者とコミュニケーションを取ることが出来ていた時に、「英語力伸びたな!」と嬉しくなりました。

他にも買い物でも店員さんに声かけて、自分からコミュニケーションをとることができるようになったことなど、日常のシーンでスピーキングで成長を感じることが出来ました。

学校で学んでいるだけでなく、積極的に日常生活で英語を使うことを意識することも大事だと実感しました。

この留学をどのように活かしていきますか?

オーストラリアと日本での生活を経験し、仕事に対する価値観の違いを感じることが多くありました。オーストラリアでは家族を優先する働き方が一般的である一方、日本では仕事を優先する傾向が強いと感じました。

両方に良い点悪い点はあるとは思いますし、どちらがいいとは一概に言えないのですが、ワークライフバランスの重要性を再認識し、オーストラリア人の働き方に触れることで、日本の仕事文化を客観的に見ることができました。

オーストラリアで得た価値観を活かし、ワークライフバランスを大切にしながら日本でも仕事を楽しむことができたらいいな、と思えるようになりました。

また、この留学を通じて自立することができたと強く感じています。以前は親に頼っていた金銭面や銀行業務などを自分で管理できるようになり、その経験から自信を得ることができました。今後も新たな挑戦に積極的に取り組む勇気を持つことができました。