【体験談】大学進学に向けて英語力の基礎固めができた、1年間の進学英語コース〜UTSカレッジ
梅野 力綺さん 2021年11月19日
オーストラリアの大学に進学を決めた理由は何ですか?
親の仕事の関係で、小学校の時シドニーに住んでいたことがあります。そのときの「周りに縛られない、自由な環境があるオーストラリア」を覚えていたことから、いつかオーストラリアにまた戻りたいという思いはずっとありました。
大学進学を考えた時、海外での就職もチャレンジしたいと思っていたので、学費などを含め両親に相談をしたところ、両親も賛成をしてくれたので、シドニーの大学に進学をすることを決めました。
進学先をシドニーの大学に決めて周りに話をした時、最初家族の反対は少しありましたが、学校の先生達は驚いただけで反対はなく、逆に、英語の先生達はサポートをしてくれたので、とても助かりました。
シドニー工科大学(UTS)を選んだ理由を教えて下さい
将来はIT系の仕事をしたいと思っていたので、シドニーの中でITの評判が良い大学を探しました。シドニー工科大学(UTS)は、名前の通りIT系の学校であったこと、そして、施設も綺麗で、いろいろなサポートが充実していたからです。
シドニー周辺の他の大学もいくつか調べてみましたが、評判や設備以外で、立地が良かったことも選んだ理由の一つです。
進学英語コースについて教えてください
UTSカレッジの進学英語コース(AEL)は、5つのレベルに分かれていて、僕はDiploma進学のために1〜4のレベルで勉強しました。
AEL1、2では、教科書をメインに使い、ライティングや文法の授業を中心に、リーディングやリスニングの授業も受けました。
ライティングは「思い出」「フィーリング」「勉強をした過去形を使って書く」などのトピックで、およそ200~500文字程度自分の意見を書きました。
AEL3、4では、文法の授業はなく、エッセイの書き方を中心に授業が行われ、リスニング、リーディングは期末テストに出るような問題を解く練習をするようになりました。
エッセイの練習では3〜4つのテーマがあるのでその中から一つを選び、自分の感情を入れずに800~1500文字程度書くスタイルになりました。
テーマ内容は「5Gインターネット」「Covid19」「AI車」などがあり、様々なリサーチをしてエッセイを書いていきます。色々な人の意見をまとめていくのですが、自分の考察はいれないように書く必要があったり、人の意見は自分の言葉に言い換えて表現をしなければいけないこと、母国語でリサーチをしてはいけない、アカデミックな単語を使うように言われ、難しい単語をたくさん覚えなくてはならないなど、AEL1、2レベルの時に比べ難しくなりました。
このレベルからエッセイを書くときには、10週間あるうちの最初の1〜2週間でどのテーマを選ぶか決めて、アウトラインを書く、3〜4週間目で資料を集めてコメントを書き、先生に一度チェックをしてもらうという流れになるのですが、AEL3からはプランを立ててエッセイを書いていく練習になったと思います。
更に、このレベルではグループプレゼンテーションが始まりました。クラスメイトが3〜4人ほどのいくつかのグループに分けられるので、各グループごとに授業以外の時間にミーティングをし、それぞれの役割を決めてリサーチやプレゼンテーションの作成をし、最後のテストでパワーポイントを使ったプレゼンテーションを行いました。
コース全体でスピーキングの授業はほぼありませんでした。特に授業で時間を取ることはなく、何か発言をした時に文法が違っていたり発音が間違っていた時は、先生が直してくれるというものでした。 ただ、どのレベルもスピーキングのテストはあるので、授業で積極的に話してスピーキングの練習をするといいと思います。
授業のテキストはUTSカレッジオリジナルの教材で、UTSカレッジのアプリ上で見れるようになっています。
AEL1、2の時は、テキストのPDFがオンライン上で見れるようになっていました。AEL3、4では、テキストではなく、エッセイの書き方などの説明が記載されている「UTSカレッジのアプリ内Webサイト」を見ながら授業を行うというスタイルでした。
テキストにラインを引くことができないのは残念でしたが、紙を使わないIT系の学校という感じがしました。
先生やクラスメイトについて教えてください
先生はオーストラリア、アメリカ、日本、韓国からなど、色々な出身地の先生がいました。逆に、学生はかなり偏っていて、8割くらいが中国人であとは日本人インド、インドネシア、タイ人などでした。でも、これは進学英語コースだけであって、大学に進学すると現地のオーストラリア人も沢山いて、中国人ばかりではありません。
年齢層に関しては私立の英語学校と違って若い人が多く、高校や大学を卒業して来てる人がほとんどでした。
クラスはオンラインで行われていましたが、グループワークで一緒になった人達と仲良くなりました。グループワークはひとつのグループが3〜4人で、授業のない日にミーティングをしていたので、色々な話をして仲良くなりやすかったです。
先生やクラスメイトとは、wechatというLINEのようなアプリを使って連絡を取っていました。クラス全体のグループチャットがあり、よく授業が終わった後に分からなかったことなどを話したりしていて、分からないことがあれば、すぐに先生に聞いてました。先生には、テストのことや授業で分からなかったことなど、細かいことまでみんな聞いてましたが、何を相談しても親切に対応してくれました。
先生への質問は学校のメールでも出来るのですが、チャットの方が早かったので、このチャットはよく使っていました。
クラスメイトとの一番の思い出は何ですか?
AEL2の時は、僕を含めシドニーにいる学生が3人しかいなかったので、その3人で誰かのうちに集まり授業を受けたり、ご飯を食べに行ったり、作ったりもしましたし、ミュージカルを見に行くなど、たくさんのことをしたのがいい思い出です。
UTSカレッジのお勧め点を教えてください
カレッジにはHELPS Centreというサポートセンターがあって、パソコンの問題や学費に関することなど、何でも相談できる場所があってとても便利でした。オンラインでも対面でもサポートしてくれ、とてもお勧めです。常に一対一で対応してくれるのでとても安心して相談出来ました。僕はPCを使っていて、テストを受けられなかったり、オンラインクラスに参加できなかった時にHELPSを使いました。
カレッジの学生はUTSの設備が全部使えて、大学のクラブやイベントに参加できる点もお勧めです。積極的に参加することで、英語の練習をどこでもできて、友達も作れます。時期的に大学が閉まっていることもあったので、フルに活用できなかったのは残念ですが、イベントをやっている時には見に行ったり、参加型のものだと一緒に何かをやるので、現地の学生と知り合うチャンスがあります。イベントはUTSのインスタなどで紹介されています。
学校はシティ内にあり立地も良いです。学校周りにいろんな飲食店がありランチや休憩にも困りません。新しくできたダーリングスクエアやチャイナタウンが近くにありますので、安いものや美味しい高級なものまで中華であれば何でもあり、中華好きには特にお勧めです。僕のお勧めのお店はたくさん有りすぎて紹介できないくらいです。あとは、パンケーキが有名なカレッジの1階にあるThe Brothers cafeもお勧めです。
設備もIT系の大学なだけあって、学生が使えるPCも良いPCを置いてると思います。
残念な点はほとんど見当たりませんでした。
英語を伸ばすために、心がけたことはなんですか?
毎日英語を聞いて話すように心がけました。オーストラリアに来て最初は現地の人の英語が聞き取れない点に苦労したので、映画やニュースを見るなど、英語の聞き取りを毎日行いました。そして、アルバイトを始めてからは、日本人以外のスタッフとも仲良くなって、とにかく積極的に英語で日常会話をするようにしていました。
シドニー留学のお勧めポイントを教えて下さい
シドニーは人もそれほど多くなくビーチもたくさんあって、勉強するにはとても良い環境だと思います。いい意味で自然があって景色が良いです。
電車で少し郊外に行くと、1時間ぐらいのブッシュウォーキングができる大きな公園などもあるので、仲良くなったクラスメイトと一緒に、週末遊びに行ったりもしました。
シドニーでは長いロックダウンもありましたが、その時はシティに住んでいたので、オペラハウスの周辺によく散歩に行っていました。この期間、お店も閉まっていたり旅行客もいないので、シティは人が少なめではありましたが、オペラハウスの裏から入れるボタニックガーデンの芝生には、近所に住んでいる人たちが結構いて、ベイエリアの景色をみながら、日光浴を楽しむことができました。
これから留学を考えている方へのメッセージをお願いします
この一年間シドニーに滞在して、自分が一番成長できているなと思うことは、急に英語で話しかけられても対応ができるようになったことです。そして、ライティング力はかなり上がったと思います。これは毎日の勉強のの成果が出ていると思うので、単純に嬉しいです。ただ、これ以外では思いの外、自分が自立したなと思います。
渡航前は「周りの人がサポートしてくれるかな?」と少し思っていましたが、オーストラリアは日本と違い、周りが先立ってやってくれたり聞いてくれる環境ではなく、必要なことは自分でやらないといけないという環境だったので、やるべきことを自分で調べたり、生活の様々なことを自分で手配したり、お金の管理をするなど、生活する上で自分でできることがすごく増えました。
これは良かった点ではありますが、留学をするというのは、「勉強するだけでなく、自分の事は自分で何でもやっていく必要がある」ということも、覚えておくと良いと思います。
オーストラリアに来て大変だと思うことは、人間関係だけではなく、日本と違うことが多いことです。色々な手続きをするにも日本と違って時間がかかるし、英語ではやらなくてはいけないし、やることが大雑把なことも多いので、ストレスが溜まりやすい環境ではあると思います。
そのため、切り替えが上手い人はオーストラリアでも上手くやっていきやすいですし、好きなことや得意なことがある人は友達が作りやすいので、生活しやすくなると思います。こういった、スムーズに生活をしていくためのスキル対策もしておくと良いと思います。
勉強外のことで上手く行かず、留学が失敗してただのいい経験と終わらせてせしまわないよう、勉強以外の点もしっかり準備もしておくことをお勧めします。