【体験談】【動画あり】ワーホリの経験から将来の目標を見つけた!〜理学療法士からキャリアアップを目指して〜

白畑 周佑さん 2020年9月7日



人生で一度は海外生活を経験してみたいと思い、日本で3年間理学療法士として働いた後、ワーホリにチャレンジされた周佑さん。

現在は、趣味のサーフィンを楽しみながら、マッサージセラピストやコンディショニングトレーナーとして、シドニーで働かれている周佑さんに、英語について、お仕事について、ワーホリならではの生活について、お話を伺いました!


仕事でも使える英語力をつけるため、英語学校へ!


もともと海外でも理学療法士としてのスキルや経験を活かした仕事をしてみたいと思っていたので、仕事をするのに必要な英語力をしっかりと伸ばせて、かつ仕事に必要なコミュニケーション能力を養うための選択授業やアクティビティが充実しているシドニーの語学学校English Language Company(イングリッシュ・ランゲージ・カンパニー)を選びました。

実際にEnglish Language Company(以下ELC)に通ってみて感じたのは、ヨーロッパや南米出身の学生が多く、学生のスピーキング力がとても高いということです。自分は初中級で入学しましたが、クラスメイトは自分よりも遥かにスピーキング力の高い人たちばかりだったので、自分もとにかくスピーキングを伸ばしたいと思い、選択授業(English Extras)は会話クラスを選びました。

ELCの特徴の一つであるEnglish Extrasでは、担任の先生による授業(コアクラス)とは別に、発音やリーディング、IELTSの勉強、映画鑑賞など、自分の伸ばしたい英語のスキルや好きなアクティビティを自ら選択して学習することができます。English Extrasは自分の目標や英語レベルによってクラスの変更が可能なので、自分は徐々に友達ができてきて、自然と英語での会話の機会が増えてきた頃には、会話クラスから発音クラスやIELTSクラス、リーディングクラスへ変更することで、バランス良く英語の4技能を伸ばすことができたと思います。




クラスを担当してくれていた先生はミュージシャン!


オーストラリアの語学学校に通って驚いたことの一つが、先生と学生の距離の近さです。ELCは、とてもフレンドリーな先生が多く、授業中でも休憩時間中でもとても丁寧に質問に答えてくれる熱心な先生が多かったのですが、特に中級〜中上級クラスで担任してくれていたダニエルは、先生でありながらミュージシャンでもあるというユニークでユーモア溢れる先生でした。

語学学校に通い始めて数週間の頃は、授業中に先生の指示が聞き取れず、今何をする時間なのかが分からないということもありましたが、先生の言っていることが理解できない時はもちろん、理解できた時であっても、常に質問や発言をしやすい雰囲気作りをしてくれていたと思います。

授業外でも、放課後は先生のライブを見に行ったり、プライベートでも連絡し合ったりするなど、友達のような距離感で毎日英語を学ぶことができました。全ての先生がダニエルのような先生とは限りませんが、通学期間の17週間のほとんどをダニエルに担当してもらえたことはとても運が良かったと思います。




自分から英語で話すコミュニティを広げていくことを心がけた


英語を伸ばすために自分でも意識していたことは、人見知りをせずどんどん自分から友達の輪に入っていくように心がけたことです。

実は学校初日の朝、オーストラリアではバス停で手を挙げないとバスが止まってくれないということを知らず、乗る予定だったバスを逃してしまい、初日のウェルカムテストに遅刻してしまいました。遅刻してしまったことを理由に、突如クラスメイト全員の前で1分間の自己紹介をすることになってしまうという、全く予期しないハプニングがあったのですが、そのおかげで初日からクラスメイトに自分のことを覚えてもらうことができました。これをきっかけにより仲良くなるため、みんなに積極的に自分から話しかけることで、クラスメイトとは毎日のコアクラスの授業以外にも、一緒に昼ごはんを食べたり、放課後一緒に出かけるほど、あっという間に仲良くなることができました。


クラスメイトとは放課後はもちろん、休日もみんなを誘ってシティやビーチを散策したり、3泊4日のウーロンゴンサーフキャンプへも行きました。そこからさらにサーフキャンプで知り合った人たちと友達の輪を広げたり、学校以外でもMeetupで趣味のサッカーのコミュニティを見つけて、毎週土曜日の朝は皆でサッカーを楽しみ、その後チームメイトとパブに行ったりして、とにかく自分から英語で話すコミュニティを広げていくことを心がけていました。




シドニーから離れて感じられた英語力


語学学校を卒業してから少しの期間アルバイト生活をした後、セカンドワーキングホリデービザ取得のため、一度シドニーを離れ、ファームへ向かいました。

ファーム期間中は、仕事探しのために誰かと交渉したり、仕事が見つかってからは現場監督者から指示をもらい、仲間とコミュニケーションを取りながら協力して仕事をしましたが、学校の環境を離れて実際に英語を使った生活をすることで、初めて語学学校在学中には気づかなかった自分の英語力の向上を感じることが出来ました。

ファームの仕事は楽しくて仲間にも恵まれたので予定より長めに滞在をしたのですが、期間中ずっと英語環境だったので、会話力はかなりアップしたと思います。


ファーム終了後は、ファームで知り合ったアメリカ人のデューイと共に、彼のいるのかいらないのか分からないような大量の荷物を車に詰め込み、二人のサーフボードを車のルーフに固定して、サンシャインコーストからシドニーまで約1,000kmの距離を約1ヶ月かけて少しずつ車で移動しながら、仕事もせず、行き着いた先の名前も知らない東海岸のビーチで毎日サーフィンを楽しみながら旅をしました。デューイと仲良くなれたのも頑張ってきた英語の成果、日本にいたら出来ないような旅立ったことから、ワーホリのとても良い思い出になりました。




自分の好きな仕事をする


デューイとの旅を終え、セカンドワーホリビザ取得後は、仕事のため再びシドニーに戻りました。

シドニーを渡航先として選んで良かったと感じることの一つは、自分次第でたくさん仕事の機会を見つけることができるということです。自分はファームに行く前のシドニー滞在中に、マッサージセラピストとサッカー留学エージェントのアシスタントとして働き、現在はマッサージセラピストとして週5日働き、空き時間や休日にコンディショニングトレーナーとして働いています。


ワーホリで一番最初にトライしたのはマッサージセラピストの仕事です。語学学校卒業後に、日本で理学療法士として働いていた経験を活かすべく、シドニーのニュータウンにあるマッサージサロンで働き始めました。当時、アルバイトの募集をしていないとの理由で一度は採用を断られてしまったのですが、サロンに出向いて実際に自分の施術を見てもらったところ、採用してもらえることになりました。

マッサージセラピストは、スキルだけでなく、施術前の問診などに必要な英語のスキル、コミュニケーション力や、細やかな配慮ができるかどうかなどの人柄も求められます。特に、施術を通して自分が感じたお客さんの体の状態を細かくお客さんへ説明するために、英語力は必須です。施術に使う英語は慣れも大きいですが、現在は、学校での英語だけでなく、ファーム期間中の英語アウトプットの実践、更に臆せず誰とでも話せるようになれたコミュニケーション力などから、以前に比べスムーズに接客ができるようになりました。

マッサージサロンで働く場合、多くは歩合制なので、お客さんからの指名がもらえるようになるまでは給料が安定しないので大変ですが、施術に自分の色を出すことができるようになり、多くのお客さんから喜んでもらえるようになってくると、とてもやりがいを感じます。


もう一つ、ファーム前に働いていたサッカー留学エージェントは、オーストラリアの生活情報サイトで見つけました。日本からサッカー留学をする選手のサポートを行うエージェントのアシスタントとして、選手の到着後に、空港からシェアハウスへ送迎したり、グラウンドでの練習風景の写真や動画撮影などをしていました。その他にも自分から理学療法士としてのスキルをアプローチしたところ、特別にコンディショニングトレーナーとしてサッカー選手に施術させてもらう機会もいただきました。

そして、現在の仕事の一つコンディショニングトレーナーですが、これは元Jリーガーの田代有三さんに偶然お会いする機会があり、その出逢いをきっかけに、シドニーに住む元Jリーガーを何人か紹介してもらいスタートしました。公園や自宅、勤務しているマッサージサロンの個室を借りて、コンディショニングトレーナーとして施術をさせてもらっています。

どの仕事も求人がないからと諦めず、自分から声を掛けて自分を売り込むことで、たくさんの仕事のチャンスに恵まれたのだと思います。自分のやりたいことや興味のあることに正直に、挑戦を続けていくのは大切かもしれません。

新型コロナウイルスの影響で、サッカー留学エージェントでの仕事は一旦お休み中ですが、趣味のサッカーを通じた仕事ができ、さらに理学療法士としてのキャリアも活かせる今の環境は、とても楽しくやりがいを感じています。




ワーホリ中の仕事経験から今後の目標を見つける


マッサージセラピストや、コンディショニングトレーナーの仕事は、自分が担当させてもらえた施術の分だけお客さんから喜んでもらえるので、とてもやりがいを感じますし、もっと自分自身のスキルや知識を磨きたいと改めて感じています。

今後はさらなるキャリアアップを目指し、スポーツトレーナーの資格を取るために、大学院への進学を目指しています。大学院への進学は求められる英語力も高いですし、費用も掛かるので簡単ではないと思いますが、今はとにかく夢に向かって英語力を上げるために頑張っています。

ワーホリを通して毎日を楽しく過ごせただけでなく、今後の目標や自分が将来なりたいビジョンが見えてきたことを誇りに思うと同時に、理学療法士としてもキャリアアップができたことを嬉しく思います。




ワーホリで日々鍛えられた精神力


ワーホリ生活は様々な事をすべて自分で決めなくてはならないですし、予想外の出来事も起こるので大変なことも多いですが、何かを乗り越える度に自分が強くなっていくのを感じることができます。

ファーム仕事中もたくさんの経験をしましたが、特に印象に残っているのは、ファーム仕事が終盤に差し掛かった頃、事情により住んでいたシェアハウスを退去しなければいけなくなってしまい、急遽近くのキャラバンパークに引っ越し、テントを張って友達と2人でファーム仕事が終わるまでの1ヶ月をそこで生活したことがありました。

キャラバンパーク内は、キッチンやシャワー、プールもあったので、想像以上に快適な生活をすることができましたが、一方で、雨によって壊れたテントをその都度修理しなくてはいけなかったことや、キャラバンパーク内の人たちで共有している冷蔵庫に安心して食料を保管できないこと(特に肉類はあっという間に誰かに食べられてしまうので)など、屋内生活では経験することもないような事態に見舞われることもありました。

突然始まったキャラバンパークでの生活でしたが、どうしようと不安に思うこともなく、テントを開けると人懐っこい野生のカンガルーがいっぱいいるというオーストラリアの大自然の中で、「今日も自分は生きているな。」と毎日感じながら過ごすことができたのは1ヶ月間は、とても貴重な思い出です。


英語も含め、慣れない地で奮闘しながら、できなかったことが徐々にできるようになっていくということ、挑戦すればするほど後々の自分の自信に繋がっていくということを実感できました。

自分のいた環境に満足せずに、思い切ってその世界を飛び出したことで、理学療法士として病院で働いていたら出会うことのなかったであろう人たちと友達になれたり、色々な人からインスピレーションを受け、以前より柔軟に物事を受け止めたり、考えたりすることができるようになったと思います。




これからワーホリへ来られる方へメッセージ


ワーホリをするかどうか決めるのは自分自身です。ワーホリを決意するのにあたり、日本という住み慣れた場所を離れることへの不安な気持ちもあると思います。しかし、ワーホリ中に自分が挑戦した分だけ、一年後、きっと笑うことができると思います。

一年間、ワーホリの目的だけしっかりと持ち、あとは思う存分オーストラリアでの生活を楽しんでください。

スタッフより

ワーホリ中、山火事や新型コロナウイルスという誰もが予想していなかった事態を経験された周佑さんですが、どんな状況下でも楽しみを見つけて常に前向きに頑張っていらっしゃいました。

「何かを乗り越える度に強くなる」という周佑さんの言葉は、この一年を通して周佑さんご自身が経験された全てを物語っていらっしゃると思います。

現在はスポーツトレーナーになるために大学院進学を検討されており、入学基準のIELTSスコアを満たすべく勉強されているそうです。

今後の周佑さんの益々のご活躍をスタッフ一同お祈りしています!