【体験談】言語とは思いを伝えるもの。日本語教師アシスタントボランティア体験

滝井 万佑子さん 2016年8月24日



日本語教師アシスタントをしようと思ったきっかけ

ワーキングホリデーに来ると決めたときから何か海外でしか体験できないことがしたいと考えていました。
オーストラリアのパースに来てホストマザーの高校生のお孫さんが日本語を勉強していて、ちょっと日本語の話をしている時に、「言語って面白い!」と気づき、もっと日本語・日本の文化を教えてみたいと思ったのがきっかけです。
そこで以前、語学学校選びでお世話になったオーストラリア留学センターに相談し、日本語教師アシスタントボランティアが実現しました。



ボランティアの内容

普段のボランティア内容は、小テストの作成・採点の補助、生徒と日本語会話テストのための練習の他、生徒からの質問に答えたり、問題につまづいている生徒のヘルプなど、授業中のサポートがあります。
生徒さんが自主的に文章の文法を直して欲しいと個人的に来ることもありますし、日本語のスピーチコンテストのお手伝いをしたりもしました。
生徒さんとのやり取りは英語がメインですが、日本語が上手な生徒さんは簡単な日常会話ができる日本語力を持っている生徒さんもいます。
受けた質問で面白かったのは、「“I’m hungry”が“おなかがペコペコです。なら、少しおなかがへったら“ペコ”で、すごくおなかがへったら“ペコペコペコ”になるの?」と聞かれたことです。

日本の姉妹校が来た時には、その準備や日本語クラブに参加してダンスを踊ったりもしました。
日本の姉妹校からの生徒さんをホームステイとして受け入れたオーストラリアの生徒さんとは、授業以外で「昨日どうだった?」「週末何をしたの?」とコミュニケーションを取る機会が増えて、嬉しかったですね。

オーストラリアの日本語教師というお仕事

教師の仕事自体、全く関わったことが無かったので日本の先生と比べられないけれど、学校の先生はクラスの授業以外に膨大な仕事があって大変な仕事だと実感。
日本の授業と違ってオーストラリアの授業では、生徒がたくさん意見をいったり質問をするので、クラスがとてもにぎやかで楽しい反面、なかなか準備した通りに授業が進まないことが日本と違って大変だな、と思いました。



始める前と始めてからで変わったこと

まず、自分が思っている以上に日本語を勉強している人がいること、そしてそのレベルが高いことに驚きました。
他には、自分の中の変化として、前よりも抵抗なく英語で話せるようになりました。
前は、「より完璧な英語をしゃべらなくては」と思ってしましたが、楽しく生徒同士が日本語で話しているのを見て、「言語は思いを伝えるツール。お互いの思いが伝え合えればいいんだな」と思えるようになりました。
人間同士のコミュニケーションは、言語の完璧性より、思いが伝わる方が大切なんだ、そのための言語なんだと気付けたことがとても大きかったですね。
言いたいことを伝えようとする気持ちの方が大切。それを持っていればきちんと相手に伝わります。

やってよかった!

現地校で触れる英語のスピードが早く、ティーンエージャーが使う単語や英語の表現も、本当に使うのねと生きた英語を学べるのも嬉しいです。生徒たちが一所懸命なので私も頑張ってお手伝いしたいと思うし、みんな子供たちなので純粋で楽しいですね。

日本語アシスタントを始める人にメッセージ

英語力がいるのはもちろんですが、日本の歴史だけでなく、今、何が流行っているのか、国内の出来事についてどう思っているかなどを知っておく必要があります。
生徒とのかかわりだけではなく、他の教科の先生との関わりも体験できて、先生としての体験だけではなく、より海外で働くことを体験できることは大きいですね。
お昼ご飯の時、イタリアの先生がパスタ、中国語の先生が飲茶、フランス語の先生がアーモンド、私がおにぎりを食べていて面白いと思う、そんな日常が体験できますよ。


スタッフより

いつも明るく前向きな滝井さん。ハイスクールの先生からも生徒さんからも大人気。オーストラリアに到着してから、語学学校、レストランでのアルバイト、日本語教師アシスタントボランティアまで存分に楽しんでるそうです!