【体験談】ゴールドプレート賞受賞!学歴コンプレックスが導いてくれた、ワーホリ2年間の軌跡

森下 菜美子さん 2015年1月7日


英語で100まで数えられない…自信のなさを克服したい!


私がオーストラリアについたときの英語力はひどいもので、それこそ1から100まで英語で数えられない程でした。
そんな私がワーキングホリデーに挑戦した理由は色々ありますが、強いて言えば私は中卒なのでそれによる学歴コンプレックスと、自信の無さを無くしたかったからです。

1年目:乏しい英語力と資金


もちろん最初は楽しむどころか買い物にも行けず、日本人以外は1ヶ月通った英語学校でしか友達もできず、仕事もすることが出来ませんでした。
語学学校後、東側でセカンドを取るためのファームを探していたのですが、あまりに少なく(その年はハリケーンで被害を受けていたため)思い切って西側に行くことにしました。が、この頃の私の英語力はHello、How are you、Can I have がやっと言える位なひどいもので、オーストラリアに来て4ヶ月、お金も400ドルを切っていました。とても幸運な事に、行った先のカナーボンでは仕事がすぐに決まり、3ヶ月ピッタリでセカンドを取り、その頃に貯めたお金でパースの語学学校に行きなおしました。
パースではホステルの掃除の仕事でしたが、日本人は私一人で、お客さんもほとんど日本人が来ない場所だったので、とてもいい経験になり、同時に少し自信が持てるようになっていました。



1年目後半~2年目:アルバニーの田舎町で新たなスタート


その後学校が終わり(先生にお世話になったNo.1を自負してます)車を購入し(オージーの友達とそのお父さんが手伝ってくれました)、お金は1000ドルくらいしかありませんでしたが、アルバニーへ旅立ちました。アルバニーはパースから南へ約400キロ行ったところにあります。
アルバニーへ行った理由はパースでとてもお世話になったオーストラリア人の家族が住んでいた町という事だけ、後は「勘」でした。
彼らの助けで住む所は紹介してもらえましたが、肝心なのは仕事。住んでいる所が町まで40キロほどもある田舎なので、とりあえず海の近くにある小さなカフェに、仕事を募集している所が無いか聞いてみることにしました。
ここでもまた幸運な事に、そのカフェ、Cosy Corner Cafeで働けることになりました。この周辺の小さな町に日本人は私1人だけ、もちろん毎日英語、携帯の電波もほとんど入らず、インターネットもほぼ使えません。
仕事はケーキ、パンを焼き、朝食、ランチを作り、空いた時間にソースや副菜を作るというものでした。もちろん指示や会話は英語、しかもレシピは手書きでした。



開き直りで突き進み、自信と実力をつける


働き始めは何がなんだか分かりませんでしたが3ヶ月過ぎた頃には自信がついたというより開き直り、地元の小学校を訪問したり、馬のボランティア、飛行機のワックスがけや近所のお家の留守番や掃除と忙しい毎日でした。
そしてアルバニーへ行って5ヶ月経つ頃には、カフェのキッチンをメインで仕切れるようになっていました。

退職前には西オーストラリア州のGold Plate Award of Breakfast を取り(西オーストラリア州で一番の朝食という賞です)、スタッフ全員で喜びを分かち合うという素晴らしい経験をすることも出来ました。



実体験から得た多くの気づき


オーストラリア、特にアルバニーでは英語力だけではなく沢山の事を、見て、聞いて、学びました。外来生物のこと、山歩きの際に注意すべき事、人との付き合い方、日本語の奥ゆかしさ、NOと言える勇気、壮大な風景、素晴らしい人、辛くてもそれには終わりが来ること、学歴=自信では無いこと、努力すれば変わること、書ききれないくらい沢山のことです。
日本から来る留学生やワーキングホリデーの人達の中にはローカルの仕事をしている方がえらい(?)という風潮がありますが、どこからでも何からでも誰からでも学ぶことは沢山あると思います。



ワーホリ経験を糧に、英語学校+専門学校へ進学!


この約2年間のワーキングホリデー生活が終わり、来年から学生としてパースでCookery(調理)の勉強をすることにしました。
まだまだ自信もなく学歴コンプレックスも埋まったわけではありませんが、頑張ってみたいと思っています。

異文化に身を置く際の心構えは、「物差しは捨てる」「最低限のプライド以外捨てる」「開き直る」「声は大きく」「何でもやってみる」「スマイル0円」などなど。

世間体、ネットの情報、人の噂、そういう物も大事だとは思いますが、それだけに惑わされずに自分で決めたことを好きなようにやって行きたいと思います。

スタッフより

森下さんはいつも明るくて、前向き。このワーキングホリデーの素晴らしい体験を経て、これから夢だった英語と調理の勉強、楽しみながら頑張ってくださいね。