2020年1月16日

オーストラリアの山火事(Bushfire)について

最終更新日:

現在、SNSやメディアで大きく取り上げられているオーストラリアの山火事(Bushfire)についてお伝えします。



オーストラリアは夏に山火事が起きやすく、山火事自体が珍しいということではありません。また、その原因の多くは、自然火災で特にユーカリの葉などは油分を多く含んでいるため、一度自然発火してしまうと燃え広がるスピードが早いと言われています。ただ、今回は乾燥+高い気温+強い風など様々な原因が重なり、大きな自然災害になってしまいました。

今年の山火事は2019年9月上旬ごろから起きていましたが、この一週間の間でも被害の範囲は変わり、日々各都市の語学学校やTAFE、大学なども正しい情報を伝えるべく、メールや電話で現在の状況を伝えてきてくれています。

特にこれからオーストラリアへ渡航を予定されている方は、不安に感じる方も多いと思いますので、当社がお伝えできる範囲で現在の状況をまとめてみました。

都市部は安全。注意すべきは郊外


2020年1月16日現在、シドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコースト、サンシャインコースト、アデレード、パースのいずれの都市も、山火事による被害はなく、日常生活を送る上で困ることはありません。

語学学校、TAFE、大学のメインキャンパスはもちろん、ホームステイ先や学生寮も安全は確保された場所で、問題なく運営されています。

Fire Watchhttps://myfirewatch.landgate.wa.gov.au/map.html


上記Fire Watchの被害状況マップを見てもらうとわかりやすいと思いますが、過去0−72時間の被害状況が確認できます。まだ「燃え始めている箇所がある」という点で、0−12Hours oldだけを選択すると、火の勢いがあるエリアが把握しやすいのですが、やはり被害が大きいのは、ニューサウスウェールズ州とビクトリア州の州境のエリアです。

市内の様子はどんな感じ?

では、実際の都市部はどうかというと、各都市はこのような天気です。

ブリスベン


オフィスからの撮影の為、ガラスが反射して申し訳ないのですが、1ヶ月ほど前は、サンシャインコースト地区で起きた山火事のの影響で、市内でも煙の匂いを若干感じることもありました。また、遠くを見ると曇って見えた日もありましたが、今はそのような影響もなく、快晴です。もちろん、煙の匂い等を感じることもありません。

シドニー


シドニー周辺では12月が一番厳しい状況で、マスクをしている人も多く見られましたが、クリスマス以降厳しい時期は超え、今はいつもの日常生活が戻ってきています。マスクをしている人も今は見かけないです。by シドニー支店

メルボルン


14日(火曜日)は煙っぽい空でしたが、今日は写真のようなキレイな空です。もちろん、煙の匂いもありません by メルボルン支店

パース


パース市内は煙などは一切感じませんし、マスクをしている人も見かけません。by パース支店

アデレード


アデレード市内では一切、煙はなく青空です。もちろんマスクをしている人もいません。 by アデレード支店

渡航前にしっかりと被害状況の把握を


SNSやニュースの報道によっては、オーストラリアの全都市が被害を受けているように取られかねない場合がありますが、正しい情報を入手しましょう。まず押さえるべきは下記のサイトです。

オーストラリアの気象局https://www.bom.gov.au

気象局は最新の火災状況はもちろん、サイクロンや自然災害に関する警報を発令し、オーストラリア全土の気象状況を更新しています。

各都市の被害状況確認


各都市の被害状況は、各州が運営する政府管轄のサイトで確認しましょう。
ニューサウスウェールズ州https://www.rfs.nsw.gov.au/
ビクトリア州http://emergency.vic.gov.au/respond/
クイーンズランド州www.ruralfire.qld.gov.au
サウスオーストラリア州https://www.cfs.sa.gov.au/site/home.jsp
ウエスタンオーストラリア州https://www.emergency.wa.gov.au/
タスマニア州https://www.ruralfire.qld.gov.au/
ノーザンテリトリーhttps://www.pfes.nt.gov.au/
ACT首都特別地域https://esa.act.gov.au/

ちなみに、すでにオーストラリアに滞在中の場合、現在生活しているエリアが危険かどうかを上記で確認できる他、電話で状況を問い合わせることもできます。

特にワーキングホリデービザ等で、郊外にてファーム生活を送っている方などは、現在働いているエリアの被害状況を確認しましょう。

各都市の大気汚染を確認


山火事の被害の一つに、大気汚染(Air Pollution)があります。

都市部で森林火災がおきていなくても、そこで発生した煙は風にのって都市部に移動して来る可能性があります。こちらも、各都市の大気汚染情報も公開していますので、参考にしてみてください
ニューサウスェールズ州https://www.dpie.nsw.gov.au/
ビクトリア州https://www.epa.vic.gov.au/
クイーンズランド州https://apps.des.qld.gov.au/
サウスオーストラリア州https://www.epa.sa.gov.au/
ウエスタンオーストラリア州
https://www.der.wa.gov.au/
タスマニア州
https://epa.tas.gov.au/
ノーザンテリトリーhttp://ntepa.webhop.net/
ACT首都特別地域
https://health.act.gov.au/


また、政府機関ではありませんが、大気汚染情報を取り扱う、AQICN(Air pollution Quality index) も、現在の汚染状況を把握しやすいサイトです。

AQICN

https://aqicn.org/



空気中の有害物質(PM10、PM2.5、一酸化炭素、二酸化窒素、二段階王。オキシダント、鉛)の数等をインデックス化し、危険度を公表しています。各色の意味は下記を参考にしてください。

緑(0-50以下)→大気汚染のリスクは全く問題なし、良好
黄色(51-100)→空気の質は生活する上で許容範囲。
オレンジ(101-150)あまり良くない→呼吸器疾患がある方などはオススメしない
赤(151-200)→悪い、普通の方が生活すると健康に支障をきたすレベル
紫(201-300以上)→非常に悪い。呼吸器疾患がある方などは危険なレベル
茶色(301-500以上)→危険。このエリアでの生活は避けるべき

上記を踏まえ、各都市の状況はこちらから。
シドニーメルボルンブリスベンサンシャインコーストゴールドコーストアデレードパース

また、同じく運営されているWAQIですと全体が把握しやすいと思います。

https://waqi.info/#/c/-31.879/145.983/5.7z

やはり、山火事が続いているニューサウスウェールズ州とビクトリア州の州境のエリアや、内陸にあるキャンベラ、またタスマニア地区は大気汚染が気になるところです。

もちろん引続き、情報収集を

当社の現地オフィスは各都市の中心地にありますので、今回の山火事の影響は、全くと言っていいほどありません。ですが、この時期にあえて郊外に行くリスクも考えなければなりません。自分は年末キャンプに行く予定でしたが、流石に今回の山火事の影響で中止にしましたし、市内中心で生活していると言っても、情報収集は怠らないようにしています。

といろいろ書きましたが、いまこの瞬間も山火事は続いていますし、早く鎮火してほしいというのが、率直な思いです。

今回の山火事では森林はもちろん、郊外で住まわれている方の家や、畑、ワイナリーも燃えてしまい、もちろん、多くの動物達も亡くなりました。自然災害だから仕方ないと言ってしまえばそこまでですが、オーストラリア留学センターとしてはできる範囲で社会貢献し、正しい情報を現地からお伝えしたいと思います。