オーストラリアの交通機関はどうなってるの?

オーストラリアの交通機関について

オーストラリアでは、バス、電車/メトロ(無人運転の電車)、フェリー、トラム/ライトレールなどの公共交通機関と、自転車、電動スクーター、タクシーやUber(ウーバー)、そして、車が、その他の主な交通手段となります。

都市や場所によって便利なものが異なりますが、全国でもっとも一般的に用いられているのは「バス」です。


オーストラリアのバスについて



オーストラリアのバスはどの都市でも、そのエリアを広範囲にカバーをしているため、利用度が高いです。

オーストラリアのバスが日本と大きく異なるのは3つ。どの州でも一般的に「車内アナウンスがないこと」「バス停に名前がついていないこと」「乗るときには手を上げてバスを停めること」ことです。

そのため、土地感のない、留学生活を始めたばかりの頃は、非常にわかりにくく感じるかと思いますが、一旦ルールや乗り降りのコツがつかめれば、電車やトラムでは行きにくい場所にもアクセスできるため、便利な交通機関です。



【豆知識!無料公共交通機関】

都市によっては、無料の公共交通機関があります。

●バス
パースでは5つの路線をもつCATバス、アデレードでは98A、98C、99A、99C番のバスが無料で利用できます。

●トラム
メルボルンのシティ中心地、アデレードのシティやグレネルグの一部で、トラムが無料で利用できます。

●フェリー
ブリスベンではシティホッパーというフェリーに、無料で乗車できます。


オーストラリアの電車/メトロについて



オーストラリアの電車は、オーストラリアの主要都市を結ぶ長距離列車と、都心部を中心としたネットワークの電車/メトロがあります。特に都心部の電車ネットワークは、郊外の住宅地を結ぶため、比較的広範囲をカバーしています。



●電車

車内アナウンスもあり比較的時間通りに来るため、オーストラリアに来たばかりでも利用しやすい交通機関ですが、日本の電車と比較的すると、時刻表どおりにすべて動いていない(予告なくキャンセルになる)ことや、5分ほど遅れることはよくあります。



日本では安全安心な乗りものですが、日本と異なり、夜まで多くの乗客がいるわけではないので、夜に電車を利用する場合、乗客の多い車両、駅構内のNight Safe Area から車両へ乗るようにしましょう。また、オーストラリアの電車の駅は、シティ郊外でも無人駅がや改札のない駅がたくさんありますので、一人で電車を待つなど電車に乗る前、降りたあとの治安にも十分注意しましょう。

また、日本では電車の保守点検、工事などは夜間に行われますが、オーストラリアでは週末に行われます。工事(トラックワーク)の期間は電車が動かず、電車の区間は代替輸送としてバスが利用できますが、電車で30分以上の場所ですと、バスだと時間がかかるので、注意が必要です。工事がある場合は、通常、事前に駅でお知らせが出ています。



●メトロ

無人運転の電車「メトロ」はシドニーで運行しており、多くの地域で地下鉄となっています。2025年現在はシティ中心部から北のチャッツウッド駅を通り、北西の住宅地Tallawong Stationまで通っています。時間帯にもよりますが、10分間隔ほどで運転していますので、慌てず乗車ができ、またスピードも早いため便利です。現在、シティから西の中心地パラマタ、ウェスタン・シドニーエアポートへのアクセス、またシティから西南のバンクスタウンを結ぶ3つのラインの工事中です。



電車/メトロが日常の通勤、通学の交通機関になる都市は、シドニー、メルボルン、ブリスベン、パース、アデレードです。



オーストラリアのフェリーについて



フェリーが日常的に通勤、通学の交通機関として使われるのはシドニー、ブリスベンです。(メルボルンやパースでも一部エリアで利用されます)特に、シドニーでは、オーストラリア留学中に、毎日フェリーに乗ってオペラハウスやハーバーブリッジを眺めながら30分通学通勤をするという贅沢を味わえるチャンスもあります。



豆知識!Free WIFI

シドニーフェリーの一部区間、クイーンズランドのフェリー(クイーンズランドはバスや長距離鉄道でも!)の一部区間でFree WIFIが使えます。


オーストラリアのトラム/ライトレールについて



オーストラリアの州都やゴールドコーストなどのツーリストが集まる都市では、トラムやライトレールが走っています。トラムは比較的古くから開通しており、有名なメルボルンのとラムやアデレードのトラムは旧型車両も街の景観の一部として人気があります。

また、比較的新しく作られたライトレールは、トラムに比べよりバリアフリーで多くの人数を輸送できる乗り物として、現在ゴールドコーストやシドニーで利用されています。



メルボルンのトラム

「トラムを制するものはメルボルンを制す!」と言われる、メルボルンの代表的な乗り物のトラム。市内の中心部から市街地へ、たくさんの路線で結ばれています。本数も多く、歩道からすぐに乗り場に行けることから、慣れてしまえば非常に使い勝手が良いです。シティ内はFree Tram Zoneとなりますが、郊外へ行くトラムのチケットは距離制ではなく「時間制」になっています。



アデレードのトラム

アデレード市内をを北から南まで走るアデレードのトラム。アデレード市内北側のエンターテイメントセンターから市内の南部サウステラスまでは無料で乗り降り可能。サウステラスから南西に行けば、アデレードのビーチタウン「グレネルグ」まで25分です。本数も多く、使い勝手が良いので市内のちょっとした移動に便利です。



ゴールドコーストのライトレール

ブロードビーチからブリスベンに向かう電車の駅(Helnsvale)まで、つなぐライトレール。サーファーズ・パラダイスや中心地のサウスポート、大学病院、グリフィス大学などの駅もあり、広範囲の場所にアクセス可能です。2032年にはゴールドコースト空港まで延長予定で、現在も工事が続いています。



シドニーのライトレール

シドニーのライトレールは、セントラルからインナーウエストエリアに向かうT1,サーキュラーキーからイースタンサバーブに向かうT2、T3と3本のライトレールがあり、T2とT3はシティの中心部を南北に走っています。シティ内は平日3〜7分ほどで次のライトレールが来るため便利です。

また、T1はチャイナタウン(中華街)、スターシティーやフィッシュマーケット(魚市場)などにも駅があり10〜15分間隔、更に24/7なので、時間を気にせず利用できるのも便利な点です。



無賃乗車に注意!

オーストラリアの公共交通機関には、インスペクターと呼ばれる無賃乗車のチェックをする職員がおり、定期的に乗客のチケットを確認しています。わざとでなくても乗車時にIC系交通カードのタッチミスをしてしまうと、300ドルなど大きな違反金の支払いが命じられてしまいます。特にトラムやライトレールは歩道からアクセスしやすいこともあり、タッチを忘れて乗車してしまいかねないので注意が必要です。うっかり罰金となってしまわないよう、乗り場には余裕を持って向かいましょう。


交通系ICカードの利用について



各州ごとに、それぞれの交通系ICカードがあるので、これを駅や販売店で購入・チャージをすればスムーズに公共交通機関を利用することができます。シドニーでは、Opal CardというICカード以外に、各種クレジットカードやApple pay、Google Payなどのデジタルウォレットも利用可能ですので、空港を降りてすぐ電車に乗ることも可能です。

交通系ICカードは、各州ごとの割引システムもあるので、事前にどのような割引があるかを確認しておくと安心です。



自転車/電動自転車/電動キックボード(電動スクーター)


オーストラリアでは、自転車、電動自転車、電動キックボードを、気軽な移動手段として利用している方も多いです。

これらの乗り物の交通ルールは州ごとに違いはありますが、基本的にはヘルメットを被り、車同様、道路交通法を遵守する必要があります。歩道の通行はできず、車道を走ることになります。電気自転車や電動キックボードは事故も多く、規制がだんだん厳しくなってきています。

自転車に゙関しては、環境保全や健康の面から自転車を利用する方も多く、シティ内でも自転車レーンが作られるなど、自転車の利用がしやすいようになってきています。しかし、市街地では、車の通行量も多いことから、自転車が事故に巻き込まれることも多いため十分注意をして利用して下さい。更に、自転車は盗難も多いことから、外に駐輪をする際には2重ロックをするなど十分に注意をして下さい。

多くの都市では電動自転車のレンタルなどもあり、シティ内では電動自転車の利用をする方も多いです。電動キックボードについては事故も多いことから、現時点では免許は必要ありませんが、かなり注意が必要となります。

どの乗り物を利用する場合でも、事前に各州のルールを確認し、安全に利用をしましょう。



タクシー



オーストラリアのタクシーは比較的、安全な乗り物と言えます。基本的にシドニー以外の街では流しのタクシーはつかまらないため、タクシースタンド(タクシー乗り場)を利用するか、電話で呼びます。



オーストラリアのタクシーに乗る場合、ドアが自動開閉ではないので自分で開ける必要があります。また、1人で乗る場合は後部座席ではなく、助手席にのるのが一般的ですが、安全面から、女性は一人で乗車する場合でも後部座席に乗るのがお勧めです。


費用については、各州ごとに基準が決められており、大型のワゴンタイプや電話でタクシーを呼んだ場合は、追加料金が必要です。また夜間料金もあります。タクシーの支払いはクレジットカードが使えますが、現金で支払いたい場合、ドライバーはあまりつり銭を持っていないことが多いので、10ドル以上のお釣りが必要な場合は乗車時に確認すると良いでしょう。



タクシー呼び出し番号:13 10 08

タクシーは上記の電話番号以外に、各タクシー会社の番号に電話、もしくはオンラインで呼ぶことも可能です。



Uber(ウーバー)

オーストラリアの主な都市ではUberがタクシーと同様に、気軽に使われています。
アプリで手配をして支払いもオンラインで可能なので、空車が見つかりにくく費用が高いタクシーよりも、都心部ではUberが便利でよく利用されています。ただ、自分の車での移動が多い地方エリアにいくと、Uberの利用率は低くなることから、Uberが見つからなかったり、到着まで20〜30分かかることもあるので注意が必要です。



車の利用とオーストラリアの交通ルールについて



オーストラリアの地方都市では、車の利用が必須になる場所もあることから、車の購入をしたり、旅行先でレンタカーを借りる方もいます。各州ごとに運転のルールや有効な免許の種類が異なりますので、事前にしっかりと確認をした上で車の運転をして下さい。



●運転免許証

オーストラリアでは、州によっては国際免許証や日本の免許証とその英文訳+パスポートを持っていれば運転が出来るところもあります。しかし、3〜6ヶ月以上滞在ををすることで、州の運転免許証を取得しばければならない場合がありますので、注意が必要です。



多くの場合、日本の免許を各都市で決められたオーストラリア政府認定期間で英文訳にしてもらい、その他の必要書類をもって免許交付所に行くと、日本の普通免許証を持っている方であれば、視力検査のみでオーストラリアの免許に書き換えることができます。(発行は有料です)

日本で免許を持っていない場合、オーストラリアで最初から免許取得を目指すこともできますが、普通免許を取るまでに時間がかかりますので、運転を考えている方は、日本で免許を取るなど準備をして渡航をするのがお勧めです。



●車の交通規則

オーストラリアの交通ルールは、日本と同じ「右ハンドルの左側通行」です。また、日本同様、シートベルトの着用が義務付けられており、後部座席も子供のチャイルドシートも同様にシートベルトが必須です。未着用者がいるとドライバーが罰金の対象となるので、お友達を乗せるときは皆にシートベルトをしてもらいましょう。

その他、州ごとに交通ルールが異なるため、必ず事前に確認をしてから運転をして下さい。各州の日本大使館や領事館にも簡単な説明があるので、こちらも参考にすると安心です。



オーストラリアで車を購入するには?

●車の購入

オーストラリアでは中古車販売のショップ以外にも、個人売買や、オークションが頻繁に行われています。


古い車を安く買える人もいれば、新しい車をお得な値段で買える人もいますが、車に詳しくない場合、車の状態がわからないまま買ってしまうと、購入後すぐに故障に見舞われたり、すぐに保険の更新期限がきたりすることもあるので、車を買うときは、車に詳しい知り合いや業者さんにチェックして貰ってから買う事をオススメします。



●車検について

日本同様オーストラリアにも車検があります。州ごとに多少の違いはあるかと思いますが、基本的には、修理工場やガソリンスタンドなどでセーフティチェックという確認作業をしてもらい、保険会社でサードパーティーと呼ばれる1年間の自賠責保険に加入し、それらの証明書の準備ができたら、各州の陸運局のオンラインで、手続きお支払いを終えると車検が完了します。



個人売買購入時の注意点!

個人売買で車をした場合は、早めに名義変更の手続きをしましょう。売買成立後、一定期間が過ぎても名義変更を行っていない場合、追加料金を取られることがあります。
また、他州のナンバープレートが付いている車を購入した場合、名義変更や車検の際に手数料が別途かかったり、その州に行く必要がありますので、購入時に確認しておくと安心です。


オーストラリアのレンタカーについて

●レンタカーを借りる

オーストラリアでレンタカーをする場合には、身分証明書として、国際免許証、クレジットカードが最低限必要です。また、レンタカー会社によっては「25歳未満にはレンタルをしない」「現金で保証金を高く取る」というところもあります。レンタカーの料金は車種、レンタルする期間、時期によって異なりますが、安いところでは一日60ドル〜で借りられるレンタカー会社もあります。返却時にはガソリンを満タンにして返却しなくてはならないことが多いので、こちらも忘れずに!



●レンタカーの保険

通常、レンタカーの事故、盗難の為の保険は強制ではなく、別料金ですが、大きなお金ではありませんので万一の事故の事を考え、保険には加入するようにしましょう。保険に入ったとしても事故は起こさないように細心の注意が必要です。



ガソリンについて



●ガソリンスタンド

オーストラリアのガソリンスタンドは、殆どセルフサービスです。


UNLEADED、LRP(LEADED)、DIESEL、LPG などの種類から自分の車に合ったガソリンホースを選んで自分で給油し、カウンターにいってお金を支払います。




●ガソリンの種類

オーストラリアでは 1986年以降に製造された車のほとんどの車が UNLEADED のガソリンで走ります。1985年以前の車だと LRP(LEADED)で走る車もあります。

車に合っていないガソリンを入れると故障の原因になりますので、確認してからガソリンを入れましょう。


ガソリンの値段は年々上がってきていますが、1週間の間でも週末は高かったり、火曜日が安かったりとばらばらです。オーストラリアのガソリンの値段は最近非常にばらつきがありますので、車に乗る方はいくつかのガソリンスタンドの費用をチェックしておくとお得に給油できます。