【体験談】留学の成果をCambridge examで実感!
日本で学習塾を経営されている清水雅樹(Mr Masaki Shimizu)さん。
ご自身のスキルアップも兼ねてラングポーツ ブリスベン校に40週間ご通学されました。ご滞在中に受講したラングポーツのコース内容、見事合格されたケンブリッジFCEコースのお話...英語力向上を目指して長期語学留学を計画中の方に、是非読んで頂きたいMasakiさんの体験談。ラングポーツという学校がどのような学校かしっかりとお分かり頂けると思います!
留学のきっかけ
私がオーストラリアに語学留学に来たのは2015年の4月です。それ以前は日本で学習塾を経営し、教師として生徒たちに英語を教えておりました。(私が不在の間もインターネットを利用し、他の先生と連携しながら続けています。)
日本の入試制度では依然として「文法力」と「長文読解力」がかなりのウエイトを占めており、数年前にようやく「リスニング試験」が導入されました。教育委員会も「学校教育でも英語の授業は、日本語ではなく英語で教えるべき」という方針に切り替えつつあり、今後はさらに「使える英語」に推移していく傾向です。
私は大学時代にブリスベンに短期留学をしたことがあるのですが、その時でさえ日本で学ぶ英語と現地で学ぶ英語に違いがあることを痛感しました。そして今後も英語教育に携わる身として、自分の英語力に更に磨きをかけるべく、そしてオーストラリアで学んだ「生きた英語」や「文化の違い」を生徒たちにフィードバックするために今回の長期留学に踏み切りました。
ラングポーツでの授業について
今回の留学(ラングポーツ)では、ヨーロッパ圏で絶大な人気を誇る「ケンブリッジFCE」取得を最終目標に、先生方と共に以下の様な授業カリキュラムを組みました。
※文章中に、クローズとコースという言葉が出てきますが、入学日が指定され、クラスメイトがコース期間中変わらないコースとなります。
★ケンブリッジPET(6weeks)
このクラスは午前中のみクラスメイトが変わらない、PETに特化したコースで、授業内容もケンブリッジ試験に必要なスキルの基礎を築き上げるクラスでした。毎週月曜日のテストも本番さながらの小テストで要領を掴むのにも最適です。
★LEVEL4&5(5weeks)
ケンブリッジコースとは違い、週ごとにさまざまなテーマに基づいて学習しました。例えば今週は「TRAVEL」について次週は「CAREER」その次は「CRIME」の様に毎週テーマが変わり、そのテーマに基づいた単語や熟語の使い方、英作文、定型表現などを学習しました。またこのUFOコースでは毎週月曜日に確認テストが行われ、その結果と積極的な授業態度などを考慮され更に上位のレベルの進級出来るかどうかを判断されます。
★TOEIC(5weeks)-closed course
このコースはクローズドコースで、5週間クラスメイトは変わらず、基本的には日本のTOEICと同じ問題について学習しました。ですが、日本の学習と違うところはTOEICのトピックに関連したディスカッションやプレゼンテーションがある点です。他国の生徒に比べ、日本の生徒はしっかりした意見を持っておらず、「英語を話す」ことにも慣れておらず、まして英語を使って討論となると他国の生徒たちに圧倒され、自分の意見を伝えることもままなりませんでした。
ですが、先生もそのことをきちんと把握されており、私たちにも発言をする時間を割いて下さいました。このコースではTOEICのスコア上昇だけでなく、スピーキングのスキルアップも実感することが出来ました。
★ケンブリッジFCE flexi(5weeks)
このコースはPETの時と同様、午前中のみクラスメイトが変わらない、FCE対策コースの準備コースです。ですが学習する語彙や文法レベル、問題等はすべてFCE基準となっているため、PETとはまた別次元のレベルです。午前中のみのクラスゆえに時間に制限もあるので、語彙力アップ・文法力アップの授業が中心になっています。
日本のアカデミックな大学入試とは異なり、「日常生活で使える幅広い英語力」を身につける事がケンブリッジに合格するための鍵なので、この授業では難しい単語や英語表現については、常に先生がそれらの語彙を用いた短いネイティブフレーズを下さり、それらをライティングで使えるのはもちろん、スピーキングにも活かすことが出来ました。
さらにケンブリッジ本試験では様々な形式のライティングが課されるため、課題別にフォーマルなライティングとインフォーマルなライティングの書き方の違いも学習出来ました。(ケンブリッジの試験においてはこれら両方のライティングが課されます)
★ケンブリッジFCE closed course(12weeks)
この内容に関しては詳しく後述します。
★LEVEL6(7weeks)
UFOコースのLEVEL4と5は以前も受講済みだったのですが、このLEVEL6では語彙レベルと扱うトピックが圧倒的に難しくなり、更に授業時にケンブリッジCAEの演習も行うというアドバンスコースです。FCE受講後だったのでCAEも少し難しい程度だろう…と思っていたら、そのレベルの差に圧倒されました。ですが、このクラスに参加している生徒のレベルも相当なもので、自分の学習意欲も高める事が出来ました。
ケンブリッジFCE closedコース
私がこのコースに参加した時は、スイス人(4人)・ブラジル人(6人)・コロンビア人(2人)・韓国人(1人)・日本人(3人)の合計16人のクラスでした。
このコースの前にFCE flexiを受講していたので、正直それほど難しくないかな?と思っていたのですが、難易度や問題演習量も全く別物でした。FCEの資格取得のためだけにこのコースを受講しにスイスから留学しに来る子も居て、クラスメイトの志気も今までのコースとは比べ物になりませんでした。また、このクラスでは基本的な文法項目は「知っていて当たり前」という前提で授業が開始されます。ですのでこのコース以前のコースでしっかり学び、復習する事を強くお勧めします。
コース中に本番さながらのmock exam(模擬試験)も2度受け、その結果に基づいて先生が全生徒1人1人にフィードバックを下さり、弱点強化のための個別の課題も下さりました。このコースを終え自分自身を振り返ってみると、FCE受講前の自分とは全く別の自分がいる事に気付きました。
このコースを受講中に苦労したことは、コロケーションのマスター(コロケーションとは語と語の自然なつながりのことで、どう日本語で考えてもわからない物です)、そしてリスニングとスピーキングです。
ケンブリッジ試験のスピーキングテストは2人1組で受けるため、パートナーの話している内容をしっかり理解出来ていないと話が噛み合わず、お互いのマイナスポイントにつながります。私も含め日本人はしっかりとした意見をあまり持っていない事が多く、更に日本語は南米やヨーロッパからの生徒たちの母国語とは違い、英語と全く異なった文法・語順をしています。試験(特にスピーキングpart2)では試験官が“Thank you.”と言うまではたとえネタが無くなっても、覚えたフレーズや高度な単語力・豊富な想像力を駆使して話し続けなければならないので、その点も苦労しました。(試験官の“Thank you.”の前に話し終わり沈黙になってしまうとマイナス評価になります。)
それと正直、私がこのクラスに入った時のspeaking practiceでは即座に自分の意見が出てこず、また文法ばかりを気にしすぎて思う様に話せずパートナーの足を引っ張っていました。そんな時にクラスメイトが「話す時はそこまで文法なんか気にしなくていいよ!なんなら毎日残って一緒に練習しよう!」と言ってくれ、先生が教えて下さったフレーズや正しい(ナチュラルな)表現を使い、自分の意見をスムーズに発言出来るように何度も練習したのを覚えています。(一緒に残ってくれたクラスメイトはブラジルの子で、スピーキングレベルは先生からのお墨付きでした。)
またこのクラスは長期間のクローズドコースゆえにクラスメイトとの絆を深める事が出来、このコース終了時にFCEの本試験を他校で受けるのですが、クラスメイトの大半は試験日直後にそれぞれの国に帰ってしまうため、別れを惜しんで泣く子も続出する程でした。まるで家族のような仲間たちに出会え、私たちはこのクラスの事を「FCE family」と呼んでいます。
クラスメイトとの絆が想像以上に深まるのもこのコースの特徴ですが、今までのコースと比べても先生の熱意を強く感じ、授業終了後も「希望者講習」という形で最終下校時間までエキストラ授業をしてくれました。宿題の量も多く復習を含めた自宅学習は必須で、授業内容も特定の分野に特化するのではなく、ボキャブラリー・グラマー・リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの全スキルを総合的に上げる授業でした。
TOEICの「得点を稼ぐための授業」と比べると、ケンブリッジは「実際に使える英語を学ぶ授業」と言う感じです。
今回の留学中に受講したコースの中で、間違いなく最高のコースでした。
試験の結果発表については、日本で受けるTOEICや英検よりも時間がかかり、受験日から約1ヶ月半~2ヶ月後にようやくネット上で見ることが出来ますが、合格証書は本場のイギリスから送られてくるため3ヶ月ほどかかります。その頃には私はすでに帰国していますが、どのような証書が届くか楽しみです。(ただし、万が一証書を紛失してしまっても再発行は出来ないので注意が必要です。)
ブリスベン生活・留学の思い出
FCEコースに在籍している間は正直あまり余裕が無かったのですが、それでも休みの日は友達とBBQをしたり、映画を観に行ったりしていました。また私はオーストラリア人2人とシェアハウスに住んでいたので、みんなでビーチ(ゴールドコーストやバイロンベイ)に行ったり、夕食に出かけたり、時には一緒にガーデニングをしていました。
当然会話も英語なのですが、学校で習う英語と現地のネイティブが使う英語のギャップにも衝撃を受けました。学校の先生方はあくまでも「先生」で、聞き取りやすい発音・正しい文章で話してくれますが、「先生」でないネイティブは(私たちが日本語を話す時もそうですが)正しい文章では話してくれません。それゆえに初めはほとんど理解出来ず少し落ち込み気味でしたが、2人とも非常に優しく気さくで、学校では習わない様な「スラング」も沢山教えて貰いました(笑)。
もう1つ気付いた点なのですが、よく「オーストラリアの英語は訛りが強い」と言われていますが、私の体験ではほとんど訛りはないと感じました。ただ、年配の方や田舎の方は訛りが強い傾向にあると感じました。
ラングポーツのここがお勧め!
ラングポーツの先生は面倒見が非常に良く、他校と比べると授業時間も長く、また生徒の希望に応じたオプションクラスを選べるのが特徴です。教務課の先生も、ほぼ全生徒の名前を把握しています。また、クラスも少人数制でわからない項目に関してはとことん説明してくれるのも特徴だと思います。
特にケンブリッジコースでは放課後に「希望者講習」がある程ですので、徹底的に語学力を高めたい方にピッタリです。日本とは違い、先生との距離も近く何でも質問しやすいのも特徴ですね。
また放課後や週末のアクティビティ(オージーバーベキュー・スカイダイビング・リバーツアー・フォレストツアー・クリケット・ムービーワールド・ビアーテイスティング・ミュージックコンサートなど)も充実していて、(多少費用が掛かるものもありますが)暇する事がありません。
校内のEnglish onlyポリシーも厳しく、もし英語以外の言語を話していたら1階の掲示板に写真が貼りだされます。
語学留学を考えている方へのメッセージ
漠然と留学に行くのではなく、何か1つ目標を決めて来ることをお勧めします。(私の場合はFCE取得を1つの目標にしました。ケンブリッジの資格は一生涯有効ですのでお勧めです。合格証書も本場のイギリスから送られてきます。)
それと日本の教育はまだどうしても文法中心です。さらに日本人には「間違ってはいけない」「間違うと恥ずかしい」という暗黙の了解が存在します。ある程度の単語力・文法力があるに越したことはないのですが、それらで頭でっかちになっていては学力向上はおろか、話すことすらままなりません。自分の意見は積極的に発言し、わからないものはわからないと伝えるようにした方がいいと思います。
また、オーストラリアは多国籍文化ですので様々な国の人と知り合えますし、自分の知らない文化にも触れる事が出来ます。オーストラリアならではのイベントにも積極的に参加して、想い出もたくさん作りましょう!!